怪物サートゥル皐月Vで“まず一冠” ルメール二冠自信もダービーは1強か否か

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ディープインパクト以来14年ぶり無敗制覇

3歳牡馬クラシック第一冠・皐月賞はルメール騎乗の1番人気サートゥルナーリア(右・緑帽)がV! 【写真:中原義史】

 JRAの3歳牡馬クラシック第一冠・第79回GI皐月賞が14日、中山競馬場2000メートル芝で行われ、クリストフ・ルメール騎乗の1番人気サートゥルナーリア(牡3=栗東・角居厩舎、父ロードカナロア)が優勝。中団外から力強く抜け出し、ディープインパクト以来14年ぶりとなる無敗の皐月賞馬に輝いた。良馬場の勝ちタイムは1分58秒1。

 サートゥルナーリアは今回の勝利でJRA通算4戦4勝、重賞は2018年GIホープフルステークスに続き2勝目。騎乗したルメールは皐月賞初勝利、同馬を管理する角居勝彦調教師は2010年ヴィクトワールピサ以来となる同レース2勝目となった。

ディープインパクト以来14年ぶりとなる無敗の皐月賞馬が誕生 【写真:中原義史】

 なお、アタマ差の2着には川田将雅騎乗の4番人気ヴェロックス(牡3=栗東・中内田厩舎)、さらにハナ差の3着には戸崎圭太騎乗の3番人気ダノンキングリー(牡3=美浦・萩原厩舎)が入線。2番人気だったミルコ・デムーロ騎乗の2歳王者アドマイヤマーズ(牡3=栗東・友道厩舎)は3着から2馬身差の4着に敗れた。

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年明け初戦での皐月賞制覇は史上初

史上初となる年明け初戦での皐月賞制覇、トライアルの概念は平成の時代で終わりなのかも…… 【写真:中原義史】

 令和も目前に迫った平成最後の皐月賞馬は、あのディープインパクト以来14年ぶりとなる無敗制覇。しかも、昨年末のホープフルS以来となる年明け初戦のぶっつけで勝利という、昭和の代から含めて史上初の快挙をやってのけたのだから、ディープインパクトや歴代の無敗皐月賞馬とはまた違った意味での“規格外の怪物”と言っていいのかもしれない。

 いや、ぶっつけがどうとか休み明けがどうとかは、もはや平成といっしょに置いていかなければならない“過去の常識”なのだろう。昨年のアーモンドアイ、フィエールマン、そして先週のグランアレグリアはいずれも休み明けでクラシックを勝利。これらの馬の「休み明け」という言葉も、その字面どおりに受け止めるべきではないのかもしれないが、トレセンと同等かそれ以上である放牧先(外厩)でしっかり調整されていれば、トライアルや前哨戦を使う必要はないということが、また証明された。

「この馬の目標はダービー。その前に中山へ2回も輸送すると疲れが残るのではということで、ダービー目標ならば(年明け初戦は)皐月賞からという判断になりました」

 この異例のローテーションについて、改めてその意図を説明した角居調教師。サートゥルナーリアはすでに昨年末、皐月賞と同条件である中山2000メートルのGIを快勝しており、関西からの長距離輸送、コースへの適正など、皐月賞を戦う上で確認しておきたい課題はクリア済み。加えて、先述したようにトレセンの外でもしっかり調教を積める環境があるとなれば、セオリー通りにトライアルを使って本番というローテを歩まなくてもいい。これがサートゥルナーリアにとってダービーを勝つための最良の選択、というわけだ。

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