【ノンフィクション】シント=トロイデン買収の真相 第2回 買収交渉に潜むそれぞれの思惑
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最初の交渉クラブとの読み合い
DMMの会長・亀山からのGOサインを受けた村中と緒方は、まず初めに身売りを考えているというクラブに接触した 【Getty Images】
ベルギーのジュピラー・プロ・リーグ(1部リーグ)に属するあるクラブの会長を前に、山形伸之は失望を隠せなかった。
DMM.com(DMM)の会長である亀山敬司からのGOサインを受けた村中悠介と緒方悠は2016年12月、財務担当者とともにベルギーに飛んだ。1部リーグのあるクラブが身売りを考えているという情報がエージェントによってもたらされたからだ。
さっそく現地でそのクラブの会長と最初の会談を行い、好感触をつかんだ。
そこで年が明けた17年2月10日、交渉を進めるためにサッカー面に詳しい山形と、通訳としてDMMのフランス人社員が現地に向かった。
しかし、本格的な交渉に入ると、先方は「49%までしか売る気はない」という姿勢を崩さなかった。51%以上のマジョリティを取れないのであれば、経営権の取得にならない。話し合いは平行線をたどり、交渉相手が口にするのは「ブラジル人FWを獲りたいと思っているんだ」といった補強に関することばかりだった。
彼らは、お金が欲しいだけなんじゃないか――。そんな疑念が山形の中で膨らんでいく。
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