イチロー引退へ、長い長い一日の始まり
「3.21」ドキュメント

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連載:第2回

イチローの引退会見は深夜にまで及び、長い一日となった
イチローの引退会見は深夜にまで及び、長い一日となった【Getty Images】

 3月21日午前、マリナーズのジョン・スタントン会長は東京からニューヨークにいるロブ・マンフレッドMLBコミッショナーに電話をかけた。


「イチローが引退するかもしれない」

コミッショナーが望んだ最後の花道

 長い、長い一日の始まりだった。


「コミッショナーは、我々が彼にふさわしい花道を用意することを望んでいたんだ」とスタントン会長。


「イチローが引退する場合、彼は声明を発表する予定になっていた」

 

 実際は“かもしれない”ではなく、確実に知っていたはず。なにしろ、そこへ至るシナリオを描いたのは会長自身なのだから。


 ゴールデンウイークにNHK-BS「ワースポ×MLB」で、 「イチロー引退の舞台裏」が10夜連続で放送された。今回、その取材を手伝う機会に恵まれたが、4月半ばにインタビューに応じたスタントン会長は、こう明かした。


「昨年4月の時点で、彼にとっての最善策を考えていると(イチロー本人に)伝えた」


 2018年当時、ベン・ギャメルが故障から復帰し、外野手が5人に。そもそもイチローと契約したのは、ギャメルが右の脇腹を痛め、開幕が絶望となった後のこと。イチローは開幕ロースターにこそ名を連ねたが、出場機会が少なくなっていた。

丹羽政善

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米し、インディアナ州立大学スポーツマーケティング学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行っているほか、NHK BS−1で放送されている「ワールドスポーツMLB」にも出演している。

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