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“両利き”のドリブラー・奥川雅也の矜持
1対1を好む「ドイツの思想が合っている」

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両足を駆使した特殊なドリブルワーク

奥川の特長は両足を駆使した特殊なドリブルにある
奥川の特長は両足を駆使した特殊なドリブルにある【Bongarts/Getty Images】

 京都サンガF.C.からオーストリア・ブンデスリーガのレッドブル・ザルツブルクへ完全移籍を果たし、その後期限付き移籍したFCリーフェリング(オーストリア2部)、SVマッテルスブルク(オーストリア1部)で守備の手応えは得られた。だが奥川雅也というサッカープレーヤーの最大のストロングポイントは、あくまでも攻撃にある。もし彼のプレー映像を観たことがないならば、ぜひこの機会に観てほしい。他の選手にはない、非常に個性的な特徴がある。彼は、純然たる“両利き”のプレーヤーなのだ。


「一応、両利きです。本来は左利き? いや、そこがいまいち分からなくて……。小学校4、5年生くらいのときから両足でボールを蹴っていて、違和感はまったくなかった。だから自分では、それを武器とも思っていないんですけどね(笑)。ゴールチャンスでは左右どちらの足でも対応できるんですけれど、それも速く蹴ることができるか、効率が良いかだけで決めています」

 そんな彼の最大の特長であり、独特な雰囲気を醸すのが、左右両足を駆使したドリブルスキルだ。


「僕にはシザースがうまい、ダブルタッチがうまいなどという技術はない。でも、その場、その場で『ここに抜けたらいいな』『そのためにはどこにボールを置いた方がいいな』と考えてプレーしています。僕はドリブルするときの重心が高いんです。前のめりではない。そして相手を誘い出すような感じで抜き去るために、視野を広く取っています。最初にボールタッチしたときは必ず周りを見るようにしていますね。そして、できるだけ“ボールを離す”ことを心がけています。僕も映像で自分のプレーを観て、『ああ、こんなに自分の体とボールが離れてるんや』とは思いました」 

幼少の頃、奥川はまったく異なるプレースタイルを追い求めていた
幼少の頃、奥川はまったく異なるプレースタイルを追い求めていた【島崎英純】

 今の奥川のプレーを観ると生粋のドリブラーに見える。もちろんキック、トラップなどの基礎技術にも秀でているのは言うまでもないが、その根源にはドリブルに対する憧憬(どうけい)の念があったようにも思った。しかし幼少の頃の彼は、まったく異なるプレースタイルを追い求め、ある時期を経て変心を遂げていた。

島崎英純

1970年生まれ。東京都出身。2001年7月から06年7月までサッカー専門誌『週刊サッカーダイジェスト』編集部に勤務し、5年間、浦和レッズ担当記者を務めた。06年8月よりフリーライターとして活動。現在は浦和レッズ、日本代表を中心に取材活動を行っている。近著に『浦和再生』(講談社刊)。また、浦和OBの福田正博氏とともにウェブマガジン『浦研プラス』(http://www.targma.jp/urakenplus/)を配信。ほぼ毎日、浦和レッズ関連の情報やチーム分析、動画、選手コラムなどの原稿を更新中。

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