【新日本プロレス】平成最後の雪の札幌でよぎった昭和の悪夢 内藤W戴冠宣言、棚橋&オカダは不安の船出
ロスインゴが鈴木軍に圧勝
平成最後の「雪の札幌」。3日はロスインゴが3連勝と勢いを見せつけた 【写真:SHUHEI YOKOTA】
メインイベントのIWGPインターコンチネンタル王座戦では、大歓声を浴びて花道に登場した王者・内藤哲也を、鈴木軍の飯塚高史が背後からラダーで襲撃する「テロ」が発生。ダウンした内藤に挑戦者のタイチも花道上でブラックメフィストをぶちかまし、医務室でのドクターチェックの結果、一度は試合不可能という判断が下された。だが、内藤はBUSHIの肩を借りてリングに戻ると、試合のゴングを要請。タイチに首を攻められながらも、逆にお株を奪うテーブル上へのパイルドライバーなどを繰り出し、デスティーノで勝利した。
大歓声の花道で内藤は飯塚の襲撃を受ける 【写真:SHUHEI YOKOTA】
ちなみに、「平成のテロリスト」といえば、2000年3月11日に横浜アリーナの駐車場で故・橋本真也さんを襲撃した村上和成(一成)である。この時は試合前かつ会場の外だったため、事件を目撃したのはごくわずかなファンとマスコミのみ。今のようにSNSも存在しない時代だったため、いざメインイベントが始まって、トレードマークのハチマキを血に染めた橋本が登場しても、ほとんどの観客は意味が分からず呆然としていた。なお、村上もまた、この一件で大ブレイク。今回、内藤を襲った飯塚は、すでに今月21日に引退試合が決定しているが、村上とは「魔性のスリーパー」で浅からぬ縁があるだけに、運命を感じる。
内藤が狙うのは米国でのベルト奪取か 【写真:SHUHEI YOKOTA】
なお、IWGPタッグ戦では、王者組のEVIL&SANADA組が、鈴木みのる&ザック・セイバーJr.組に辛勝。挑戦者組の関節地獄に苦しめられながらも、前日のシングル戦ではみのるのゴッチ式パイルドライバーに沈んだSANADAが、ラウンディングボディプレスでリベンジした。また、IWGPジュニアタッグ王座戦でも、BUSHI&鷹木信悟組が前王者の金丸義信&エル・デスペラード組からベルトを死守。最後は鷹木vs.金丸の「山梨県出身対決」となるも、鷹木のパンピングボンバーから合体技のリベリオンで振り切っている。5本のベルトに沸くL・I・Jに対し、惨敗を喫した鈴木軍から次なる一手は飛び出すのか。