連載:すべてはアジアカップから始まった…

森保ジャパンよ、苦戦せよ もがき苦しみながら勝ち上がれ

飯尾篤史
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日本包囲網を突破できるか

日本が狙うのは2大会ぶりの王座奪還。最多5回目のアジア制覇を果たすことができるか 【写真:松尾/アフロスポーツ】

「サッカーは単純だ。22人がボールを奪い合い、最後はドイツが勝つスポーツだ」

 かの有名なガリー・リネカー(元イングランド代表)の言葉をなぞれば、「アジアカップは単純だ。22人がボールを奪い合い、最後は日本が勝つ大会だ」と言えるかもしれない。

 なにせ1992年の日本大会で初めてアジア王者の称号を勝ち得て以来、実に7大会中4大会で戴冠を果たしており、タイトルを逃した3大会も、前回の2015年オーストラリア大会はPK戦(UAE戦)による敗退なのだ。

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 今大会においても宿敵・韓国はもちろん、優勝候補筆頭のイラン、今夏のロシア・ワールドカップ(W杯)に出場したサウジアラビアやオーストラリア、開催国のUAE(アラブ首長国連邦)といったライバルたちが「打倒・日本」を掲げているのは確かだろう。

「アジアでは日本を倒すためなら、どんな戦術も採ってくる。怖さがないと言えばウソになる」

 そう警戒するのは3度目のアジアカップ出場となる長友佑都だ。いわば、日本包囲網――。しかも、開催地は中東、UAE。苦い思いを味わわされた地である。ここ7大会で唯一、完敗を喫して大会を去ることになったのが1996年UAE大会だったのだ(準々決勝でクウェートに0−2で敗戦)。
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著者プロフィール

東京都生まれ。明治大学を卒業後、編集プロダクションを経て、日本スポーツ企画出版社に入社し、「週刊サッカーダイジェスト」編集部に配属。2012年からフリーランスに転身し、国内外のサッカーシーンを取材する。著書に『黄金の1年 一流Jリーガー19人が明かす分岐点』(ソル・メディア)、『残心 Jリーガー中村憲剛の挑戦と挫折の1700日』(講談社)、構成として岡崎慎司『未到 奇跡の一年』(KKベストセラーズ)などがある。

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