三冠楽勝アーモンドアイはまさに別次元 ルメール断言「ウオッカにもすぐ届く」
史上5頭目の牝馬三冠制覇
クリストフ・ルメール騎乗のアーモンドアイが秋華賞V! 【スポーツナビ】
アーモンドアイは今回の勝利でJRA通算6戦5勝、重賞はGI桜花賞、GIオークス、GIIIシンザン記念に続く4勝目。騎乗したルメールは昨年のディアドラに続き秋華賞を連覇、同馬を管理する国枝栄調教師は同じく牝馬三冠を達成した2010年アパパネ以来の秋華賞2勝目となった。
史上5頭目の牝馬三冠を達成 【スポーツナビ】
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これほど楽に三冠を勝ちきった牝馬はいたか?
「日本で乗った馬の中で一番強い!」とルメールはアーモンドアイを絶賛 【スポーツナビ】
ルメールがレース後に語ったこの言葉がリップサービスでもなんでもなく、まさに本心から出たものだというのがよく分かる。それほどまでに三冠目も、アーモンドアイは圧倒的だった。
レースは後方から数えて5〜6頭目。もともとスタートが上手な馬ではなく、中団より後ろというのは織り込み済みかもしれないが、逃げた川田ミッキーチャームが作った流れは前半1000mを59秒6。「もっと速くなると思っていた」というルメールの裏をかく“絶妙に遅い”ペースに落とし込んでいたのだ。4コーナーから直線入り口でもミッキーチャームが2番手以降との差を広げかかったのに対し、アーモンドアイはまだ後方のまま。外回りコースならいざ知らず、秋華賞は直線が短い内回りコースである。さすがにこれは届かないのでは……そう思った人も少なくないはずだ。事実、同馬のオーナーである有限会社シルクレーシングの米本昌史代表取締役ですら「届くのかなと不安になった」というほどだし、“並の年”ならばミッキーチャームが押し切っていたレースだ。
しかし、アーモンドアイは別次元の馬だということを、ラストの直線で改めて思い知らされる。
直線の豪脚は他馬とはまるでレベルの違っていた(左から3頭目がアーモンドアイ) 【スポーツナビ】
ルメールがそう振り返ったように、逃げ込みを計るミッキーチャームをはじめ他の16頭とはまるで勢いが違っていた。僕自身、ほんの数秒前まで「届くかな?」と思っていた気持ちは、瞬時に「これは楽勝だ」に変わっていた。2000年代の先輩三冠馬3頭と比べても、これほど楽に三冠全てを勝ちきった馬はいなかったように思う。