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明治ラグビー復活に燃える箸本龍雅
帝京に「いつ戦っても勝てるように」

9連覇中の帝京大に春、夏と連勝

22年ぶりの大学日本一に向けて、明治大を引っ張っている箸本龍雅(中央)
22年ぶりの大学日本一に向けて、明治大を引っ張っている箸本龍雅(中央)【斉藤健仁】

 22年ぶりの大学王者を狙う紫紺の軍団の中で、まさしく「前へ」を体現している選手がいる――2年生LOの箸本龍雅だ。


 8月14日、長野・菅平高原で合宿中の明治大は、ラグビー大学選手権9連覇中の王者・帝京大と練習試合を行った。両者は昨年度の大学選手権決勝で対戦し帝京大が21対20で勝利。だが、互いに新チームとなった4月の春季大会では明治大が17対14で8年ぶりに帝京大を破った。夏合宿の再戦は、今年の大学ラグビーを占う大一番でもあり、ラグビーファンの耳目を集めた。


 序盤は春のリベンジに燃える帝京大が前に上がるディフェンスと接点でプレッシャーをかけて、前半4分、31分、34分にトライを重ねて19対0と大きくリード。だが明治大学も負けていない。スクラムやモールといったFW戦でリズムをつかむと前半最後にモールからトライ。さらに後半、田中澄憲監督に「自分たちのやってきたラグビーをしよう」と送り出されてアタックでボールを継続し、2トライを挙げて21対19で逆転勝利を収めた。

箸本「成長を感じることができました」

帝京大に春、夏と勝利したことで手応えを感じている箸本(左から2人目)
帝京大に春、夏と勝利したことで手応えを感じている箸本(左から2人目)【斉藤健仁】

 王者を相手に0対19からの胸のすくような逆転劇。立役者はなかなか一人に決められないが、この試合ではFWがセットプレーで優位に立ち、後半は自陣ゴール前で体を張って失点を防いだことが大きかった。スクラム、ラインアウトのセットプレーで要の一人となって80分間、身長188cm、110kgの体躯を生かしてアタックでもディフェンスでも前に出つづけた2年生LO箸本は出色の出来だった。


「最初の5分で春とは(帝京大は)違うと思いました。(前半は)FWの圧力がすごくて苦しい状況でした。後半、相手はケガ人や足がつったりした選手がいましたが、明治大は6〜7月にフィットネスを強化して、走り勝つことができて成長を感じることができました」(箸本)

外国人の多いトップリーグ勢との練習試合で成長

8月の帝京大戦ではピンチの場面でも声をかけ合って勝利につなげた
8月の帝京大戦ではピンチの場面でも声をかけ合って勝利につなげた【斉藤健仁】

 特に14対19と追い上げた後半15分以降、明治大はゴール前で攻め込まれる時間帯が続いた。そんなピンチのときに2年生ながらもリーダーシップに長けたLO箸本は「絶対、我慢していたら(自分たちに)流れが来る!」とチームメイトを鼓舞し、その言葉どおり、38分に逆転に成功した。

 今年から外国人選手が同時に3人出場できるようになったため、その対策としてリコー、日野と外国人選手の多いトップリーグ勢と練習試合を組んだことも功を奏した。


 田中監督が「トップリーグ勢と対戦した成果が出た。ディフェンスのところが昨年度と違う。だいぶ粘り強くなったし、体を当てられるようになった。ゴール前で簡単に取られなくなったのは大きい」と言えば、LO箸本も「昨季は前半、いい勝負ができても後半流れが悪くなって点差が開いていました。だが今年は悪い流れが来ても、コミュニケーションを取って励まし合ったり、課題を言い合ったりすることができています」と胸を張った。

斉藤健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。 学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「世界最強のゴールキーパー論」(出版芸術社)、「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)など著書多数。最新刊は「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版/2017年11月刊)。

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