日本サッカー協会は１８日、都内で会見を開き、日本代表各カテゴリーの２０１８年スケジュールを発表した。

登壇者：
田嶋幸三（日本サッカー協会　会長）
磯崎功典（キリン株式会社　代表取締役社長）

ヴァイッド・ハリルホジッチ（日本代表監督）
森保一（Ｕ−２０日本代表監督）
影山雅永（Ｕ−１８日本代表監督）
森山佳郎（Ｕ−１６日本代表監督）
西野朗（日本サッカー協会　技術委員長）

高倉麻子（女子日本代表監督）
池田太（Ｕ−１９日本女子代表監督）
今井純子（日本サッカー協会　女子委員長）

ブルーノ・ガルシア（フットサル日本代表監督）
北澤豪（日本サッカー協会　フットサル委員長）

田嶋　日本サッカー協会は「世界基準」をキーワードに世界トップクラスのチームとマッチメークを実現するなど、代表強化に努めてきました。そういった取り組みが実を結び、昨年以降、すべてのカテゴリーでアジア予選を突破しました。そしてＪリーグの浦和レッズもアジアのチャンピオンになることができました。Ｕ−２３日本代表、Ｕ−２０代表、Ｕ−１７ビーチサッカー女子も予選を突破することができました。

　もちろん、突破するだけでは十分ではありません。監督や選手たちが本当に頑張り、素晴らしい試合を展開してくれました。ただ、まだまだ世界との差があることは認めざるをえません。世界の真剣勝負の場に立って初めて分かることもありました。それをベースに、私たちは次につながる日本代表チームの育成につなげていきたいと思っています。

　ロシアワールドカップ（Ｗ杯）の抽選も終わり、ターゲットも決まり、準備をスタートさせました。来年のＷ杯では、今まで以上の成績がとれますようハリルホジッチ監督をサポートし、日本サッカー協会は全面的に協力していくことをここにお伝えします。

　一方、なでしこジャパンは１５年のカナダＷ杯の準優勝から、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロ五輪に出場することはできませんでした。来年は１９年フランスＷ杯の予選がヨルダンで行われます。この試合をしっかり勝ち抜いて世界に臨むこと。そしてＵ−１７、Ｕ−２０のチームと連携をし、再び世界女王になるべく、みんなで努力していきたいと思っています。

　Ｕ−２１世代はこれまでアジア競技大会から活動を始めることが多かったのですが、森保監督に五輪代表チームの監督になっていただき、すでに先週タイで行われた大会（Ｍ−１５０カップ）にも出場してまいりました。３歳年下のチームで出場したにもかかわらず、準優勝という結果でした。そして、１月にはＡＦＣのＵ−２３選手権、８月にはアジア大会がインドネシアで行われます。その大会をステップアップにし、東京五輪にしっかり臨んでいきたいと思います。Ｕ−１９、Ｕ−１６も来年、ＡＦＣの予選をしっかりと勝ち抜き、世界での真剣勝負の舞台に臨みたいと考えています。

　フットサル代表は引き続き、ブルーノ・ガルシア監督に強化を進めていただきます。ビーチサッカーとともに、しっかりとチーム作りをしてもらい、揺るぎない力を備えていただきたいと思っています。女子のフットサルは、今年から本格的に全国リーグがスタートします。５月のＡＦＣ選手権でその成果が見られると期待しています。

　日本サッカーは次なるステージを目指し、世界基準で素晴らしい代表チームをサポート、強化していきたい。そのためにも普及活動、グラスルーツ、トレセンなどさまざまな活動を継続し、日本のサッカーファミリーの方にサッカーの素晴らしさ、サッカーの持つ力を伝えていきたいと思っています。この後、各委員長に来年のスケジュールと強化方針を示していただきます。

　来年も多くの皆さんに観戦、応援していただけるよう、代表の試合を全国各地で開催することにしました。開催地の皆さんにはぜひスタジアムに来ていただきたいと思いますし、世界のトップを狙う選手たちに声援を送っていただきたいと思います。今後とも日本代表チームを応援していただけるよう、よろしくお願いいたします。

磯崎　平素はキリングループの商品をご愛顧いただきまして、ありがとうございます。キリングループを代表し、サッカー日本代表のオフィシャルパートナーとして一言、ごあいさつ申し上げます。

　１８年はサムライブルーがハリルホジッチ監督の下、ロシアＷ杯という世界の大舞台で戦う年です。キリンもファン・サポーターの皆さまとともに全力で応援してまいります。特に大会を目前に控えた５月には、キリンチャレンジカップに特別協賛し、チームの強化に向けてサポートしていきます。日本サッカーの躍進ぶりを、日本のみならず世界に向けて見せてほしいと願っております。歓喜の瞬間を分かち合えることを大変楽しみにしております。

　また、キリンはサムライブルーだけでなく、フルカテゴリーのパートナーとして日本代表を応援してまいります。なでしこジャパンは４月のヨルダンでのアジアカップ、高倉監督のもとで、次代のなでしこジャパンを担う選手たちの成長に大きく期待をしております。

　２０年東京五輪世代のＵ−２１代表もアジア王者を決める大事な大会に挑みます。新たに就任されました森保監督が率いる戦いとなり、若い世代のチャレンジを楽しみに、強くバックアップしてまいります。また、フットサル、ビーチサッカーもメキメキと実力を付けてきています。さらなる躍進に期待し、応援してまいります。

　１８年はキリンが日本代表を応援し始めて４０周年になります。私たちは飲み物を通して人を応援する企業であり、サッカーを通じて人を応援する企業でありたいと思っています。応援は人に力を与え、人から力をもらい、人と人をつなぎます。そういうすばらしい場面に弊社の製品がよい脇役となるならば、こんなにうれしいことはございません。最後になりますが、田嶋会長、ハリルホジッチ監督をはじめ、全カテゴリーの代表監督、日本サッカー関係者の皆さま、そして選手の皆様のご活躍を祈念して、ごあいさつとさせていただきます。ありがとうございます。

――キリングループは来年で日本代表をサポートして４０周年とのことだが、逆にサッカーから何か恩恵を受けているか？

磯崎　多くのことを受けていますので、何かひとつということではないんですけれども、当然われわれは飲料、ビール類、アルコール類を販売しておりますので、そのブランド力といいますか、人気の商品といいますか、当然（売り上げも）上がってくると思っております。さらには、われわれには実はＣＳＶ（Creating Shared Value：共通価値の創造）の発想がありまして、日本中のサッカーのサポーターの人たちに元気になっていただきたい。われわれがこのようにオフィシャルスポンサーになることによって、たとえばキリンチャレンジをやることによって、みんなに元気になっていただきたい。こういう意味でも貢献していきたいと思っています。双方の関係ができているのではないかと思います。