豪脚カデナ、皐月賞王手の差し一撃! 福永も二冠へ自信「ますます楽しみ」

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春クラシック二冠の有力候補に名乗り

福永騎乗の1番人気カデナが豪快差し切りで弥生賞V! 皐月賞へ大きく名乗りを挙げた 【写真:中原義史】

 JRA牡馬クラシック第一冠・GI皐月賞のトライアルレースとなる第54回GII弥生賞が5日、皐月賞と同じ中山競馬場2000メートル芝で行われ、福永祐一騎乗の1番人気カデナ(牡3=栗東・中竹厩舎、父ディープインパクト)が優勝。中団外から豪快に差し切り、春クラシック二冠の有力候補へ大きく躍り出た。良馬場の勝ちタイムは2分3秒2。

 カデナは今回の勝利でJRA通算5戦3勝、重賞は昨年のGIIIラジオNIKKEI杯京都2歳ステークスに続き2連勝。騎乗した福永は03年エイシンチャンプ、15年サトノクラウンに続く弥生賞3勝目、同馬を管理する中竹和也調教師は同レース初勝利となった。

これで京都2歳Sに続き重賞連勝、西の主役だ! 【写真:中原義史】

 なお、半馬身差の2着には横山典弘騎乗の8番人気マイスタイル(牡3=栗東・昆厩舎)、さらに1馬身1/4差の3着にはクリストフ・ルメール騎乗のダンビュライト(牡3=栗東・音無厩舎)が入線。この上位3頭に皐月賞への優先出走権が与えられる。

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超スローペースでも課題の折り合いをクリア

 今年は牡牝クラシックともに話題の中心は関東だったが、GIII共同通信杯のスワーヴリチャードに続き、この皐月賞トライアルでも“西の主役”が名乗りを挙げた。

 2歳王者サトノアレスと並ぶ藤沢和雄厩舎の3歳牡馬エース級・レイデオロが早々に弥生賞をパスして皐月賞に直行することを表明し、直前には重賞2勝馬ブレスジャーニーも回避を発表と、東の素質馬2頭を欠くメンバーとなった弥生賞だったが、それでもカデナを筆頭に、GIII京成杯勝ち馬コマノインパルス、オークス馬シーザリオの子にしてエピファネイア・リオンディーズの弟グローブシアター、デビューから負け無し2連勝のダイワキャグニー、重賞で好走を続けるダンビュライト、新馬戦を楽勝した1戦1勝サトノマックスなど、皐月賞トライアルに恥じないレベルの若駒たちが集まった。そんな中、カデナは馬群の外を真一文字に突き抜けた。

切れ味破格! 前残りの展開の中、外から一気に突き抜けた 【写真:中原義史】

「スローだったので折り合いに苦労しましたが、しっかりと我慢してくれましたし、早めのスパートでも馬が応えてくれて良く伸びてくれました。ディープインパクト産駒特有の瞬発力を持っていますね」

 主戦・福永が愛馬の頑張りをねぎらった。最後の伸び脚もそうなのだが、鞍上が一番褒めたのは折り合い面。と言うのも、本番を前にしたトライアルレースに臨むにあたり、陣営が最重要課題としていたのが、まさにこの“折り合い”だったのだ。しかも、おあつらえ向きに前半1000メートルの通過が63秒2という超のつくスローペース。この遅い流れで折り合えてこそ、本番への不安が解消されるというもの。そして、カデナは陣営の期待通りに、ジョッキーと呼吸を合わせてくれたのだ。福永が言う。

「やっぱりスローペースだったから道中は行きたがりましたね。でも、行きたがりながらも我慢してくれて脚が溜まったのは収穫でした」

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