8cm劇勝マカヒキ“史上最高”ダービー馬 秋は凱旋門賞も視野「十分チャンス」
2013年生まれ6913頭の頂点に
川田騎乗の2番人気マカヒキがダービー制覇、6913頭の頂点に 【中原義史】
マカヒキは今回の勝利でJRA通算5戦4勝、重賞は2016年GII弥生賞に続く2勝目。騎乗した川田は10回目の挑戦でダービー初勝利となり、史上8人目のクラシック完全制覇。同馬を管理する友道康夫調教師は4頭目の出走でダービートレーナーの仲間入りとなった。
なお、1番人気に支持されていた蛯名正義騎乗の皐月賞馬ディーマジェスティ(牡3=美浦・二ノ宮厩舎)は、2着サトノダイヤモンドから半馬身差の3着に敗れ、二冠制覇はならなかった。
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川田の涙、迎える歓声と拍手、これがダービーというレース
電光掲示板に点った「3」を見た瞬間、川田の目に涙があふれた 【中原義史】
「なんと言うんでしょうか、ただ、ただ、感極まったんだと思います」
天を見上げたその目からこぼれ落ちる涙。14万人に迫る大観衆は拍手と歓声で迎え、ジョッキーは何度も何度もお辞儀をしながら、祝福の声に応えていた。このシーンを見れば、ダービーというレースがどのようなものなのか、分かってもらえるだろう。それほどまでに感動的な場面だった。
今年もダービーが終わった。2013年生まれの3歳馬6913頭の頂点を決める戦い。この「6913」という数字。一見してもちろん多い数字なのだけど、この10年の推移を見ると、実は年々頭数が減っている。JRAのデータによると、メイショウサムソンが二冠を飾った10年前の2006年は8823頭、フサイチコンコルドが衝撃の末脚を見せた20年前の1996年にいたってはなんと1万256頭もの競走馬が生産されていたのだ。
10年前、20年前と比べると、明らかに分母が減っており、確率から言えばそれだけダービー馬への競争率も低くなっている。では、だからと言って、10年前と比べて簡単にダービー馬になれるのか? と言うと、そうではない。必ずしも分母の量と質は比例しない。事実、2013年生まれ組は昨年の2歳戦からハイレベルな戦いを繰り広げた結果、今年のダービーは“史上最高レベル”とまで言われていたのだ。
そして、レースの内容自体も、その“史上最高”の触れ込みにふさわしく、ダービー史に大きなインパクトを残す名勝負となった。