眞鍋「日本オリジナルの戦術を準備する」 女子バレー リオ五輪メンバー発表会見

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リオ五輪に臨む12名を発表した全日本女子の眞鍋監督 【写真は共同】

 日本バレーボール協会は27日、京都府内で会見を行い、リオデジャネイロ五輪に出場する女子の代表内定選手12名を発表した。

 4大会連続の五輪代表となるキャプテンの木村沙織をはじめ、5月の五輪最終予選を戦った宮下遥(岡山)や長岡望悠(久光製薬)らが順当にメンバー入りした一方、昨年のワールドカップで活躍した古賀紗理那(NEC)がメンバーから外れた。

 全日本の眞鍋政義監督は「重視したのはチームワークです。そして2番目にディフェンス力」と選考のポイントを説明。リベロとレシーバーをこなせる選手として、佐藤あり紗(日立)と座安琴希(久光製薬)の2人を選出した。

 眞鍋監督は「五輪でメダルを取るということは並大抵のことではない」と語ったが、「残り40日で日本オリジナルの戦略、戦術を準備していきたい」と意気込みを語った。

目標を達成できるメンバーを選考した

登壇者:
荒木田裕子(日本バレーボール協会強化事業本部長兼女子強化委員長)
眞鍋政義(全日本女子監督)

荒木田 皆さんおはようございます。早い時間にもかかわらずありがとうございました。ワールドグランプリ決勝トーナメント進出は逸してしまいましたけれど、選手に十分なチャンスを与えることができました。今日はその12名を発表させていただきます。ご存知のように国際バレーボール連盟の大会では登録メンバー14名で戦っていますけれど、五輪は12名です。

<メンバー発表>

1.山口舞(32/岡山/MB)
2.荒木絵里香(31/日本バレーボール協会/MB)
3.木村沙織(29/東レ/WS)
4.迫田さおり(28/東レ/WS)
5.佐藤あり紗(26/日立/L/R)
6.座安琴希(26/久光製薬/L/R)
7.田代佳奈美(25/東レ/S)
8.石井優希(25/久光製薬/WS)
9.長岡望悠(24/久光製薬/WS)
10.島村春世(24/NEC/MB)
11.鍋谷友理枝(22/デンソー/MB)
12.宮下遥(21/岡山/S)

※括弧内は左から年齢、所属、ポジション
※年齢、所属は、2016年6月27日時点
※ポジション略号:WS=ウイングスパイカー、MB=ミドルブロッカー、S=セッター、L=リベロ、R=レシーバー

眞鍋 先ほど荒木田本部長から12名の選手を発表していただきました。まず今回、五輪最終予選終了から今日までの約2カ月間、五輪のメンバー12名を選ぶにあたっていろいろ悩み、相談し、議論してきました。そしてベストの12名を選考致しました。

 われわれの目標は、前回のロンドン五輪で28年ぶりとなる銅メダルを獲得しましたけれど、それ以上の成績をリオ五輪で獲得することです。リオ五輪まで残り約40日となりました。残り40日で日本オリジナルの戦略、戦術を準備していきたいと思っています。

 おそらく平均身長は今回も(日本が)一番低いでしょう。バレーボールは2メートル24センチというネット、障害物があります。どうしても身長の高い選手、腕の長い選手が有利です。五輪でメダルを取るということは並大抵のことではない。それは重々承知しています。ですから、われわれの目標を達成できるメンバーを選考しました。

 昨日はワールドグランプリ最終戦でロシアと試合をしました。ロシアの(タチアナ・)コシェレワや中国のシュ・テイ、韓国のキム・ヨンギョンのような絶対的なエースは日本に存在しません。ですから、重視したのはチームワークです。そして2番目にディフェンス力です。この2つを重視して12名の選考にあたりました。

 特に今回はリベロ+レシーバーということで、現状では佐藤か座安のどちらかがリベロでどちらかがレシーバーに入るという戦術を使っていきたいと思います。

4つの項目で世界一になる

リベロかレシーバーを務める佐藤あり紗。「サーブレシーブ」「ディグ」「失点を少なくすること」への貢献が期待される 【坂本清】

――日本オリジナルの戦術とあったが、現状で話せる範囲でもう少し具体的に教えてほしい。

眞鍋 これは何年も前から言っていますが、少なくとも「4つの世界一」を目指すということです。まずは「サーブ」「サーブレシーブ」、そして「ディグ(スパイクレシーブ)」「失点を少なくすること」。この4つで世界一にならないと、チームとして世界一にはなれないと思いますので、この4つを重要視していきたいと思います。その中でも、ディフェンスというところは、残り40日で集中して準備したいと思います。

――レシーバーとパスヒッターの選考を迷ったのではないかと察するが、レシーバー及びリベロ担当を2人入れた理由を詳しく教えてほしい。

眞鍋 まずレシーバーという枠についてです。世界大会では1セットに14〜15回ローテーションします。その中でレシーバーは3回しか使えませんけれど、どれだけこの3回を重要視するか。前回のロンドン五輪で言えば、米国、ロシア、中国、イタリア、ブラジルの5チームがレシーバーという枠を使っていました。前回はわれわれは使っていません。

 今までの試合をどう反省しても、やはりレシーバーを一人入れているほうが、うまくサイドアウト(相手サーブ時の得点)、またはサーブを打つときでも得点が取れているという統計がありますので、レシーバーを選びました。その中で(佐藤か座安の)どちらかが、リベロかレシーバーになるということです。

――古賀紗理那を外した理由は? レシーバーを入れたことで、古賀は東京五輪に向けてリオでの経験を積む機会がなくなった。東京五輪に向けてということは選考に影響したのか?

眞鍋 まず、サイドアタッカーで外れたのは古賀だけではありません。他の選手も外れています。古賀のために、五輪を戦うわけでもありません。2020年に東京五輪はありますけれど、あと40日後にはリオ五輪があります。まずはリオでわれわれの目標を達成するために、このメンバーを選考しました。

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