穴男&穴馬タッグ2000万円演出の大逃げ ストレイトガール「想像超えた」一気差し

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GI史上最高配当の超波乱

戸崎圭太騎乗の5番人気ストレイトガール(左・赤帽)が波乱のヴィクトリアマイルV、待望のGI制覇だ 【スポーツナビ】

 春のマイル女王決定戦、第10回GIヴィクトリアマイルが17日、東京競馬場1600メートル芝で開催され、戸崎圭太騎乗の5番人気ストレイトガール(牝6=栗東・藤原英厩舎、父フジキセキ)が優勝。道中5番手のポジションから折り合い良くレースを進めると、先に抜け出したケイアイエレガントをゴール手前で差し切り待望のGI初タイトルを手に入れた。良馬場の勝ちタイムは1分31秒9。

 ストレイトガールは今回の勝利で通算26戦9勝(海外1戦0勝)、重賞は2014年GIIIシルクロードステークス以来となる2勝目。騎乗した戸崎はヴィクトリアマイル初勝利。同馬を管理する藤原英昭調教師は2008年エイジアンウインズ以来、同レース2勝目となった。

 アタマ差の2着には2番手から抜け出した吉田豊騎乗の12番人気ケイアイエレガント(牝6=美浦・尾形厩舎)、さらに1馬身3/4差の3着には18番人気ミナレット(牝5=美浦・大和田厩舎)が逃げ粘り、3連単の払戻金2070万5810円はJRA・GI史上1位の高配当となった。

JRA史上1位の高配当も実は……

江田照男とミナレットの大穴コンビが3連単2000万円超の大波乱を演出した 【スポーツナビ】

 東京競馬場が2度どよめいた。1度目は大逃げを打った最低人気馬ミナレットが直線に入っても大きなリードを保ち、“ひょっとして……”と思わせたあの場面。そして2度目が、「2070万5810円」という3連単の払戻金が場内モニターに映し出された瞬間だ。勝利ジョッキーの戸崎がレース後のインタビューで、「え? 2000万円ですか?」と目を丸くして聞き直したほど、競馬内容よりも大きなインパクトを与える結果となった。

 超大穴の立役者となったのはもちろん、3着に逃げ粘ったミナレットと鞍上の江田照男。「狙っていた通り。注文通りの逃げでしたね。タメて行っても仕方ないし、ノーマークで行けたのも良かった」と、3着大健闘に“してやったり”の表情を浮かべていた。

 ちなみに、江田照男と言えば、16頭立て16番人気のダイタクヤマト(単勝257.5倍)で制した2000年GIスプリンターズSや、これまた最低人気のテンジンショウグン(単勝355.7倍)で勝った1999年GII日経賞に代表されるように、稀代の大穴ジョッキーとして競馬ファンの間では有名だ。

 しかし、今回の相棒ミナレットも負けていない。

 このヴィクトリアマイルの3連単払戻金はJRA・GI史上1位だが、全レースを含めると史上2位になる。では、史上1位の高配当レースはというと、2012年8月4日に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦の3連単2983万2950円。このレースの1着馬が、なんとミナレット(17頭立て14番人気)だったのだ。

 史上1位、2位の高配当レースに名を連ねることになったミナレットと、万馬券ジョッキーの江田照。今回初コンビだったわけだが、稀代の穴馬と穴男が組むことになった時点で、“何かが起こる”ことは約束されていたのかもしれない。

 ま、それもすべては結果論でしかないのだけど……。それでも、2度あることは3度ある。今後ミナレットがまた2ケタ人気に沈むレースがあった場合は、積極的に狙ってみるのも面白いかもしれない。

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