穴男&穴馬タッグ2000万円演出の大逃げ ストレイトガール「想像超えた」一気差し
GI史上最高配当の超波乱
戸崎圭太騎乗の5番人気ストレイトガール(左・赤帽)が波乱のヴィクトリアマイルV、待望のGI制覇だ 【スポーツナビ】
ストレイトガールは今回の勝利で通算26戦9勝(海外1戦0勝)、重賞は2014年GIIIシルクロードステークス以来となる2勝目。騎乗した戸崎はヴィクトリアマイル初勝利。同馬を管理する藤原英昭調教師は2008年エイジアンウインズ以来、同レース2勝目となった。
アタマ差の2着には2番手から抜け出した吉田豊騎乗の12番人気ケイアイエレガント(牝6=美浦・尾形厩舎)、さらに1馬身3/4差の3着には18番人気ミナレット(牝5=美浦・大和田厩舎)が逃げ粘り、3連単の払戻金2070万5810円はJRA・GI史上1位の高配当となった。
JRA史上1位の高配当も実は……
江田照男とミナレットの大穴コンビが3連単2000万円超の大波乱を演出した 【スポーツナビ】
超大穴の立役者となったのはもちろん、3着に逃げ粘ったミナレットと鞍上の江田照男。「狙っていた通り。注文通りの逃げでしたね。タメて行っても仕方ないし、ノーマークで行けたのも良かった」と、3着大健闘に“してやったり”の表情を浮かべていた。
ちなみに、江田照男と言えば、16頭立て16番人気のダイタクヤマト(単勝257.5倍)で制した2000年GIスプリンターズSや、これまた最低人気のテンジンショウグン(単勝355.7倍)で勝った1999年GII日経賞に代表されるように、稀代の大穴ジョッキーとして競馬ファンの間では有名だ。
しかし、今回の相棒ミナレットも負けていない。
このヴィクトリアマイルの3連単払戻金はJRA・GI史上1位だが、全レースを含めると史上2位になる。では、史上1位の高配当レースはというと、2012年8月4日に新潟競馬場で行われた2歳新馬戦の3連単2983万2950円。このレースの1着馬が、なんとミナレット(17頭立て14番人気)だったのだ。
史上1位、2位の高配当レースに名を連ねることになったミナレットと、万馬券ジョッキーの江田照。今回初コンビだったわけだが、稀代の穴馬と穴男が組むことになった時点で、“何かが起こる”ことは約束されていたのかもしれない。
ま、それもすべては結果論でしかないのだけど……。それでも、2度あることは3度ある。今後ミナレットがまた2ケタ人気に沈むレースがあった場合は、積極的に狙ってみるのも面白いかもしれない。