フロンターレU-18 プレミアEAST白星発進!

川崎フロンターレ
チーム・協会

【©KAWASAKI FRONTALE】

4月2日(日)、「Anker フロンタウン生田」にてフロンターレU-18の高円宮杯U-18サッカープレミアリーグEAST 2023の開幕戦 前橋育英高校戦が行われた。新たに完成した拠点での“こけら落とし”には376人の観客が訪れ、緊張感と高揚感が入り交じる最高の開幕戦となった。

強さを見せつけた90分

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試合は、前半から相手が5バックを敷いてきたことに加え、「開幕戦ということもあり、多少堅く入ることは想定していたのですが、それを上回る堅さでした」と長橋康弘監督が振り返るように、緊張感もあって、なかなかフロンターレらしくボール保持からシュートまで運ぶことができなかった。だが、ハーフタイムに選手たちから“このままじゃいけない”とスイッチを入れ直すと、ピッチに立つ11人が躍動をし始める。

攻撃センス抜群のMF 10尾川丈 【© KAWASAKI FRONTALE】

今シーズンから主将を務めるGK 1濱﨑知康 【© KAWASAKI FRONTALE】

多くの選手が絡むコンビネーションや小気味よくボールを繋ぎながらゴール前へ侵入。そして途中出場で左SBに配されたDF 17柴田翔太郎の積極果敢な仕掛けがチームにパワーを与えていった。すると52分、MF 7志村海里のクロスに飛び込んだFW 9岡崎寅太郎がヒールシュートで先制に成功。さらに60分には柴田の鋭いクロスボールの流れから岡崎が豪快に押し込み、その9分後には再び柴田のクロスボールをDF 22加治佐海がヘッドで流し込み、試合を決定づける3点目を奪ってみせた。

リズミカルなドリブルからチャンスを創出。1アシストの活躍を見せたMF 7志村海里 【© KAWASAKI FRONTALE】

途中出場から攻撃を活性化させたDF 17柴田翔太郎 【© KAWASAKI FRONTALE】

得点シーンにはならなかったがFW 10尾川丈やMF 6由井航太ら高い攻撃センスも含めて攻守で存在感を発揮。また、攻撃だけではなくほとんど相手にチャンスを作らせなかった守備も際立っていた。DF 2江原叡志の体を張った守備や、DF 5土屋櫂大の冷静かつ迫力あるディフェンス。挙げればキリがないほど、全員が1つひとつのプレーに対して強い意識をもってプレーをした結果が3-0という結果を生み、2023年のプレミアリーグEAST開幕戦を白星でスタートさせた。

冷静な対応と光る技術でビルドアップでも貢献したDF 5土屋櫂大 【© KAWASAKI FRONTALE】

2ゴールの活躍を見せたFW 9岡崎寅太郎 【© KAWASAKI FRONTALE】

ちなみに“こけら落とし”で第1号ゴールを決めた岡崎は3月に行われた「Ankerフロンタウン生田」での初練習時のゲームでも初ゴールを決めた持っている男だ。

「今後、長く使っていくグラウンドで決めた得点者の1番最初に自分の名前が刻まれることが嬉しいですし、それに恥じないような選手になりたいです。今後もこの施設を大切に使うことで自分に返ってくると思うので、大切に感謝を忘れずにプレーし続けたいです」(岡崎)

そう話すストライカーが今後もゴールを量産してくれることに期待したい。

詰めかけたサポーター

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この日、集まった観客の数は376人。去年の等々力陸上競技場で開催された試合もそうだが、フロンターレU-18の試合にはJリーグのアカデミーでは考えられないほど方が足を運び、熱い応援をしている。その景色を見て長橋監督は言う。

「本当に多くの方に足を運んでくださり、去年に引き続き有り難い限りです。今日はAnkerフロンタウン生田という日本一の施設で初めての公式戦というなかでサポーターの方々にも来ていただけました。これからも感謝の気持ちを忘れず、これが当たり前にならない気持ちを常にもって結果と内容で応えられるように頑張っていきたいです」

魅力的なサッカーをフロンターレU-18が見せてくれているからこそ沢山のサポーターが集まってくれるのだろう。それだけピッチで展開されるサッカーが面白いのだ。しかも、そのことへの感謝を忘れずに戦う姿勢も胸を打たれる。まだ、見たことがない方も今年は「Ankerフロンタウン生田」で観戦、見かける機会があるかもしれない。そこで何かを感じてもらうことになれば、よりフロンターレのサッカーは盛り上がっていくことになるだろう。

アカデミーが一丸となって

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試合にはサポーターだけではなく、U-18以外のアカデミー選手も応援に駆けつけていた。そこで印象的だったのは先輩選手に憧れの視線を送っていた少年たち。『自分もこうなりたい』『こうなるためにはどうすればいいか』と様々なことを考えて試合を見つめていただろう。そして、試合後には先輩選手に拍手や声をかけている場面もあり、この光景は全カテゴリーのアカデミーチームが同じ施設を使っているからこそ見られたものだと感じた。

「U-12からU-15までの選手たちに僕たちは見られています。その姿が参考になっていると思うので意識して行動をしなければいけないと思っていますし、積極的にコミュニケーションもとっていきたいです」(濱﨑)

先輩としての自覚、そして先輩への憧れ──。その相乗効果が、よりチームを強くさせていくはず。アカデミー一丸となってプレミアEAST制覇へ1試合1試合全力で戦い続ける。

次節は4月9日(日)に「Ankerフロンタウン生田」にて流通経済大学付属柏高等学校との一戦が控えている。どんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

(高澤真輝)
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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