開業間近! Anker フロンタウン生田とは?(3)施設支配人が魅力を語る

川崎フロンターレ
チーム・協会

「Ankerフロンタウン生田」支配人の浦野珠里さん 【©KAWASAKI FRONTALE】

ついに3月25日(土)にグラウンドオープンとなる「Anker フロンタウン生田」。アカデミーの拠点施設となるが、誰もが楽しむことができ、リラックスできる空間があるのが特徴だ。そこで今回は「Anker フロンタウン生田」の支配人に就任することになった浦野珠里さんに施設の魅力について話を聞いた。

「地域の皆様に楽しんでいただける場所にしたい」

「Anker フロンタウン生田」の入口 【© KAWASAKI FRONTALE】

──今回、浦野さんがAnker フロンタウン生田の支配人に就任します。この場所をどのようなところにしたいと考えていますか?

「クラブの目的としてはアカデミーの拠点として作られた施設です。ただ、それだけではなく地域の皆様に楽しんでいただける場所にしたい。365日、川崎フロンターレが皆さんの側にある施設でありたいと思っています。もう1つの『フロンタウンさぎぬま』と同じように居心地のいい空間、施設、場所にしたいと考えています」

──サッカーコート2面、体育館、テニスコート、フィットネススタジオなどがあり、様々な人がスポーツを楽しむことができる空間があると思います。

「テニスコートは室内、屋外ともに3面。体育館が1つ。体育館に関してはフロアがタラフレックスといって少し柔らかい素材になっているので足腰に優しい作りになっています。体育館の利用については様々です。バスケットやフットサルはもちろんですが、シニアの方々に向けた健康体操の場所には最適です。例えば高齢者の方は予約が大変で、体の調子が悪くなってしまったらキャンセルしなければいけないことがあります。その一方で急に行きたくなってもスタジオの人数が決まっていると、なかなか受け入れることができず私たちがお断りしてしまうことも『フロンタウンさぎぬま』のときはあったんです。でも体育館であれば、多くの人を収容することができます。本当に気軽にラジオ体操のように来てもらって色々なフィットネスができるかなと思っています。太鼓フィットネスなんかも考えています」

──ヨガスタジオが2つあるのも嬉しい点です。

「そうですね。スタジオAは広さが140平米あって、だいたい35人くらいがエクササイズできますし、公園に面した芝生の前にあるのでとてもリラックスできる空間にもなっています。スタジオBは朝、東から日差しが射し込んでくる気持ちの良いお部屋で20人から25人が入ることができます。この2つのスタジオで健康事業を展開していくことができるので、うまく活用していきたいなと思っています」

──スタジオは、すごく開放感がありますよね。

「最高ですよね! あと私が好きなスペースはBコートの前に運営棟があるのですが、そこから外に出られるルーフバルコニーのようなスペースがあるんです。そこにテーブルとパラソルを置いて休憩をしながら試合を見たり、正面が山なので水と緑の街である多摩の景色を見ながら子どもたちがサッカーをやっている雰囲気を味わってほしいです。さらに、アカデミーの子どもたちにJAXAの管理栄養士さんが考えた食事を提供することになっているのですが、一般の方も例えばヨガをしたあとに栄養を考えられているお惣菜を買って帰ることができるとか。相対的に1日ここで楽しむことができるストーリーを作りたいんです」

──JAXAの管理栄養士が考えたお惣菜はスゴい興味があります。

「JAXAの管理栄養士さんがアカデミーの選手たちにちゃんと計算をされた食事を毎日作ってくださるんです。私も一度無水カレーを食べさせてもらったことがあるのですが、野菜が彩られていて本当に美味しかったです。例えば施設の周りに900mの外周コースがあるのですが、そこで走って、ヨガでリラックス。そして気持ち良く汗を流した後にのんびりと体に良いお弁当を食べて過ごすなんていうのもいいですよね。あと、敷地内にはバルココインランドリーも入っているんです。車で洗濯物を持ち込んでもらえれば家事をすることもできます。夏になれば山手クリニックさんがオープンをするので体の不調があれば診てもらうこともできます。とにかく1日中、エクササイズをキッカケに日常を友好的に過ごす時間を皆さんに提供できればと思っています」

ラフに参加できる「フロンタウンフィットネス」

光が差し込むヨガスタジオ 【© KAWASAKI FRONTALE】

──「フロンタウンさぎぬま」で定期的に行ってきたポールウォーキングやヨガもどんどん開催していく予定ですか?

「まずは『Ankerフロンタウン生田』は本当にすてきな空間。だから周りの緑の景色を見てもらって気持ちを浄化させてほしいという思いがあります。この場所を好きで来てくれた方が『フロンタウンフィットネス』に参加してくれると嬉しいです。またここは会員制システムとは違って、一回づつでも気ままに好きなプログラムをチョイスして、ラフに参加できるようなシステムにしようと思っています。そのプログラムのラインナップも豊富で、お昼帯はこの場所が好きで来てもらって、ついでにヨガやストレッチ、ダンスなどのフィットネスもやって帰る。夜帯は都会でも流行っているサーフフィットネスなどを取り入れていき、プログラム目当てに来ていただける様なイメージで展開できたらと思っています」

──サーフフィットネスは面白そうですね。

「ルネサンスさんが多摩川で展開しているアウトドアフィットネスと連携を考えています。例えば『SUP(サップ)をやりたい』『波に乗りたい』と思っても湘南まで行くのは車も必要だし、時間がかかるからと思っている方も多いと思いますが、それが近くの多摩川でできるんです。でも、いきなりやっても意外と難しいといったときに、サーフフィットネスをやっていただくことで実践につながっていくと思います。そういうコラボも素敵だなと思い。身近な『Anker フロンタウン生田』でのフィットネスから、リゾートでの楽しさを日常でも味わっていただけたら嬉しいです」

1人でも多くの方に、ここの空気を感じてほしい

ピッチにはネーミングライツ契約締結したANKERのロゴが 【© KAWASAKI FRONTALE】

──施設に隣接する生田ふれあい広場では子どもたちが遊べる空間もあります。

「インクルーシブ遊具といって障がいのある人もそうでない人も楽しむことができるものがあります。太鼓のようなものを叩いて音で楽しんだり、高台に登れるジャングルジムもあります。大人の方に関しても健康器具があって、伸びをできる器具もあります。さらに噴水もあるし、井戸ポンプもあります。その周りに子どもたちがたくさん来て喜んでくれています。だから夏はスゴいことになるんじゃないかなと思っています(笑)」

──アカデミーの拠点にもなりますし、例えば少し遊びに来た人が練習を覗いて、そのときに見ていた選手がトップチームで活躍するとかもあり得るのも面白いですよね。

「そうですね。昨年に開催されたカタールワールドカップで三笘選手、田中選手、板倉選手といったアカデミー出身の選手が活躍しましたし、今も海外で活躍をしています。昔の彼らを知らない人にとっては遠くの存在かもしれませんが、近い存在であるということを感じてもらうことができるとも思っています。子どもたちには誰にでも可能性はあるということを身近に感じてほしいです」

──では、最後にAnker フロンタウン生田の1年目に向けて意気込みを聞かせてください。

「1人でも多くの方に短時間でもいいので足を運んでいただいて、この気持ちの良い空間を感じてほしいです。それはいつからでもいいです。この『Anker フロンタウン生田』の空間で居心地よく過ごしていただける人を増やして、気軽に遊びに来ることができる施設にしていきたいと思っています。サッカー以外にもバスケだったりかけっこだったり、ラクロス、ラグビー。ときには太鼓やダンスなど色んなものを提供できるような場所にしたいと思っていますので、ぜひ皆さん足を運んでみてください! お待ちしています!」

(取材:高澤真輝)
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著者プロフィール

神奈川県川崎市をホームタウンとし、1997年にJリーグ加盟を目指してプロ化。J1での年間2位3回、カップ戦での準優勝5回など、あと一歩のところでタイトルを逃し続けてきたことから「シルバーコレクター」と呼ばれることもあったが、クラブ創設21年目となる2017年に明治安田生命J1リーグ初優勝を果たすと、2023年までに7つのタイトルを獲得。ピッチ外でのホームタウン活動にも力を入れており、Jリーグ観戦者調査では10年連続(2010-2019)で地域貢献度No.1の評価を受けている。

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