【髙橋藍&西田有志】チケット完売、地上波ゴールデンタイム生中継! 話題沸騰のSVリーグ開幕戦へ意気込み

坂口功将

髙橋藍「SVリーグは“世界最高峰”になれる」

「日本のリーグが盛り上がることに貢献していきたいですし、そのチャンスでもあると思います」と髙橋(左から2人目) 【(C)SUNTORY SUNBIRD OSAKA】

――開幕戦はチケットがソールドアウトするなど、盛り上がっています

髙橋 非常に嬉しく思います。オリンピックの影響もあってバレーボールをたくさんの方々に知ってもらったり、面白いと感じていただけたことが嬉しいですね。これまで日本の国内リーグは、日本代表の集客力とは対照的に、なかなかお客さんが入らなかったと聞いていました。今回、こうして注目していただけるのは、バレーボール界にとっても、また選手である自分たちがレベルアップしていくためにも必要な要素だと思っていますから。

――SVリーグを盛り上げるための、ご自身にできることは何だと考えていますか?

髙橋 自分自身は今の時代、SNSなどでバレーボール自体をもっともっと伝えることだったり、会場に足を運んでもらえるような取り組みをしていく必要があると感じています。そこは積極的にやっていきたいです。

――クラブシーズンに関して、海外リーグなどの選択肢もあったと想像しますが、あらためてSVリーグを選んだ理由は何でしょう?

髙橋 一番は“自分のために”です。自分がこうして新しい場所で成長したい、新しい経験を得たいという思いがありました。(2021年の)東京オリンピックが終わってからは、パリオリンピックに向けて“今の自分に一番必要なものは?”と考えたときに「海外のトップ選手に慣れなければ」「自分自身もトップ選手にならなければ」という思いがあり、それを実現する舞台がイタリア・セリエAでした。

 今回、パリオリンピックを終えてから自分の中で、これまでと違う環境でプレーしたい、と思いました。正直、自分の中ではイタリアも日本もレベルに差はそこまでありません。ならば、どこでやるかやらないかは自分しだい。そうして日本のリーグでプレーすることを新しい経験と捉えて、成長したいと思って決めました。そして、それが世界一を目指すサントリーならば、一緒に成長していけると感じたことが入団先を決めた理由の一つです。

――そのサントリーは同じアウトサイドヒッターのポジションも非常に層が厚いです。そこではどのような部分を発揮して、勝負したいと考えていますか?

髙橋 自分自身はレシーブを得意としています。ディフェンスができて、その上で得点も取れるサイドアタッカーは世界中を見てもそうそういません。なので、その長所を活かしていきたいと考えています。

 一方でチームの出来としては、やはり開幕するまでわからない部分はあると思います。プレシーズンマッチなどを通して、組織的な部分などチーム力は上がっていますが、同時に細かい調整が必要でもあるので。それは試合を通してでしか作れないものでも。もちろん開幕戦までに最善の準備をしますが、開幕してからもリーグ戦を通してチーム力を高めていきたい。その中で、自分自身のチームにおける役割や位置付けも明確になっていくでしょう。

――「世界最高峰のリーグ」を目指すSVリーグへ期待することはありますか?

髙橋 日本のリーグは“世界最高峰”になれる、と信じています。イタリアで過ごしているときも、海外の選手たちから「日本でプレーしたい」という声はたくさん聞かれました。日本のリーグに魅力を感じてくれたり、バレーボール以外の面でもいろんなことを経験したいと思えるのが、日本という国なんです。ですから、(現在は世界最高峰と称される)セリエAを超えるリーグにできると自分は思いますし、そのために少しでも貢献していきたいと考えています。

――SVリーグを通じて、バレーボールに興味を持つ方々や、競技を始めたいと考える子どもたちも出てくると思います。日本でプレーするにあたって、髙橋選手が伝えたいことは何ですか?

髙橋 やはりバレーボールは楽しいな、面白いスポーツなんだな、ということを伝えていきたいです。プレーしていてかっこいい姿は、子どもたちの目に光って映ると思いますから。その姿を見せていく責任が、自分たち選手にはありますね。

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著者プロフィール

ライター。大学時代に“取材して伝える”ことの虜になり、母校の体育会ラグビー部で専属記者兼カメラマンを務めたほか、「月刊バレーボール」(日本文化出版)を経て、2024年から独立。読者の心が動く原稿を書けるように現場を駆け回る。競技問わずスポーツ界のユニフォームに深い造詣を持ち、所持数はゆうに100枚を超えるコレクターでもある。

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