早大バレー部男子 全カレ初戦、全員バレーでストレート勝利をつかみ取った!

チーム・協会

全日本大学選手権/1回戦 11月26日 東京体育館メインアリーナ

(記事 指出華歩、写真 町田知穂)

 1年間の集大成となる全日本選手権大会(全カレ)がついに今日開幕。早大は初戦、四国2位の徳島大と対戦した。序盤は硬さがありながらもクイックを中心に得点を重ね、セットを先取。メンバーを変更しながら迎えた第3セットでは、多くのベンチメンバーがスタメンとなり全員バレーを展開し、セットカウント3ー0(25ー17、25ー13、25ー20)でストレート勝利を収めた。

 OH徳留巧大(スポ1=長野・松本国際)のレフトスパイクで試合が幕開ける。序盤は早大のミスが重なり、なかなか点差が開かない状態が続いた。中盤、セッター前田凌吾主将(スポ3=大阪・清風)は、MB菅原啓(教2=山形南)やMB麻野堅斗(スポ2=京都・東山)のクイックを多く起用して得点を稼いでいき、18―13とリードを保って終盤へ。安食浩士(スポ2=宮城・東北)が途中投入されると、安食の二段トスをOP畑虎太郎(スポ3=福井工大福井)がエンド際に打ち込み、本日初得点。続いて徳留が長いラリーを決め切り、セットポイントとする。最後は畑がライトからクロススパイクを打ち込み、25―17でセットを先取した。

麻野のクイック 【早稲田スポーツ新聞会】

 第2セットは菅原のクイックで始まると、菅原のダイレクト、徳留のレフトスパイク、そして畑のブロックポイントなど6連続得点で好スタートを切った。畑やOH佐藤遥斗(スポ2=東京・駿台学園)などのサイド陣が活躍し、16―5と大幅に点差を広げると、途中出場の板垣慧(政経3=京都・洛南)のクイックで20点台へ。畑の強烈なサーブがさく裂し、サービスエースで会場を沸かせると、続けて麻野のクイック、そして梶村颯汰(スポ3=東京・安田学園)のクロススパイクでセットポイントとなった。最後は梶村がサーブで崩してから安食が押し込むプレーで得点し、25―13でこのセットも奪った。

全カレ初出場となった梶村のサーブ 【早稲田スポーツ新聞会】

  第3セットはメンバーを大幅に変更し、主にベンチメンバーからなるチームで試合に臨んだ。滝谷照(スポ4=宮崎・日南振徳)のライトからのクロススパイク、続けて安食のサービスエースの連続得点でスタート。しかし、序盤は取っては取られての拮抗(きっこう)した展開が続いた。中盤、馬渕純副将(スポ4=岐阜商)の相手の隙のついたフェイントや、安食の跳躍力を生かした高い打点からのスパイクなどで点差を17―13まで引き離す。その後も浅野翼副将(スポ4=宮城・東北)の安定したレセプションから馬渕が多彩な攻撃を仕掛けていき、ペースを落とさない。最後は伊東昌輝(商2=日本航空)の正確なパスから板垣がクイックを決め、25―20でセットを奪取、ストレート勝利を飾った。

クイックを打つ板垣 【早稲田スポーツ新聞会】

 ベンチ入りのメンバー全員が出場を果たし、全員で掴んだ今試合の勝利。全カレ初戦、さらには慣れない会場ということもあり、序盤は緊張した雰囲気が漂う中、「歯車が合わない」(馬渕)場面も見られた。しかし、徐々にコミュニケーションを取り合いながら、選手たちがプレーを楽しむ姿が印象的だった。次に挑むのは慶大。早大に対して一段とギアを上げてくる宿敵に対し、序盤から早大らしさを発揮し、彼らを波に乗らせることなく勝ち切りたい。

コメント

馬渕純副将(スポ4=岐阜商)

――今日の試合をチームとして振り返って

 全カレ初日ということで、多分みんな緊張もしていて足が動かなかったりしていました。全然調子が悪いとは思わなかったのですが、最初は歯車が合いませんでした。2セット目は特にスタートで出てた子たちが相手の対策ができていましたし、少しずつコミュニケーションが増えていったので良かったと思います。3セットはBチームが全員出たのですが、緊張しながらもチーム全員で勝てたので、すごくいい1日目を過ごせたのかなと思います。

――個人として振り返って

 全カレで1セット丸々出るのは2年生以来だったのですが、やはり立場が違うので、4年生としてチームを落ち着かせたり、セッターとしてスパイカーの良さを生かせたらなと思って取り組みました。(相手に)20点まで乗られてしまいましたが、無事に勝てて良かったです。

――3セット目出るときの気持ちは

  事前に監督から「(3セット目は)スタートからB(チーム)でいきたい」という話は聞いていたので、気持ちはできていました。少し緊張しつつも全カレで1セット丸々コートに立てることなどなかなかないので、楽しんでいこうという気持ちで行きました。

――そのBチームの雰囲気はいかがでしたか

 みんな盛り上げていこうだったり、(試合に)出てないときもベンチの中から声を出してチームのためにやろうというのもありますし、出たときは一人一人が自分の役割を明確にしながらやれていたと思います。明日から試合に出場する機会がどれだけあるかはわかりませんが、試合に出ても出なくてもしっかり自分の役割を理解して、一人一人がチームに貢献できたらなと思います。

――明日への意気込み

 今日はすごく雰囲気はよくできていたのかなと思いますが、まだフェイントだったり、相手が打ってこなかったボールが落ちることがありました。そういうところは秋にやってきたところなので、しっかり拾ってそこから切り返していきたいです。今日勝ったことに一喜一憂せずに、一日一日をトレーニングだと思って、またチームが成長できるように頑張っていきたいです。

梶村颯汰(スポ3=東京・安田学園)

――プレーヤーとしての初のインカレでしたが、いかがでしたか

 すごい試合を楽しめたというのが率直な感想です。

――相手の徳島大への印象は

 全く知らないチームだったので、何をしないといけないのかコートの中で話し合う必要があったのですが、得体の知れないチームであると思いながらもうまく対応していけたなという印象です。

――試合内容チームとして振り返って

 序盤は1試合目ということもあって、Aチームのメンバーも思うようにプレーできていなかったのですが、2セット目からは早稲田らしく練習してきたことを発揮できて、Bチームも同じようにプレーできたので、いい初戦の乗り切り方だったのかなと思います。

――ご自身のプレー振り返って

 初めて公式戦でスタートから出た部分もあり、自分の中では成長を感じる部分がありました。日頃やってきたことがそのまま発揮できて、うまく100%出せたので良かったと思います。

――収穫と課題は

 データがないチームに対して、コートの中で解決するというプロセスは収穫だったと思います。課題としては、イージーボールが落ちてしまっていたので、今後試合重ねる中で修正していけたらなと思います。

――次戦への意気込み

 昨年度も慶應さんといい試合をしていてギリギリの戦いだったので、厳しい戦いになると思うのですが、慶應さんに負けないように頑張っていきたいと思います。

安食浩士(スポ2=宮城・東北)

――試合内容をチームとして振り返って

 初戦で、チームとしても個人個人としても気持ちや体を作るのが難しかったのですが、その中でもチームでやることをはっきりさせて取り組むことができたのは良かったかなと思います。

――1セット目は外から見ていてチームの雰囲気はいかがでしたか

 硬さがあったのですが、その中でもセット後半になるにつれていつも通りの雰囲気に戻っていくような感じだったので、そんなに心配はなかったです。

――個人として振り返って

 スタートで出ていたわけではないのですが、巧大(徳留巧大、スポ1=長野・松本国際)と遥斗(佐藤遥斗、スポ2=東京・駿台学園)に何かアクシデントがあった時には僕がやらないといけないので、そういった際の準備という面では、アップであったり、メンタル面の準備を意識的に行えていたので良かったかなと思います。

――フェイントを落とす場面がありましたが、守備面を振り返って

 1セット目は特に硬さもあったのでフェイントボール落としたりとかもあったのですが、これから試合を重ねていく中で修正していけたらなと思います。

――次戦への意気込み

 次の試合でも早稲田としてやることは変わらないので、万全の準備をしながら、僕自身もチームとしてもしっかり準備していけたらなと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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