元バスケ女子日本代表、矢野良子のアメリカ戦解説 絶対王者に完敗して得た「大きな教訓」

青木美帆

ドイツ戦のカギはスピードとディフェンス

1次リーグ第2戦の相手は、ランキングでは上位のベルギーを下して勢いに乗るドイツだ。リバウンドをどこまで拾えるかも、勝負を分ける重要なポイントになる 【Photo by Pool/Getty Images】

 次戦で対戦するドイツ(世界ランキング19位)は、1次リーグ初戦でベルギー(同6位)に83-69と圧勝しました。試合開始直後からノリノリで、世界ランクで上位に位置するベルギーにほとんど流れを渡しませんでした。この試合を見るかぎり、日本は出だしから相当集中して先手を取らないと、あとから巻き返すのは難しいと思います。

 カギを握るのは、アメリカ相手にも通用したスピードとディフェンス。オフェンスでは足を止めずに先ほど言ったようなプレーを続け、ディフェンスでは大きな相手にも怯まずにプレッシャーをかけてミスを誘うこと。そして、人数をかけてリバウンドを奪いに行けるかどうかがポイントになるでしょうね。

 ドイツ対ベルギー戦には、フランスの隣国ドイツから大応援団が駆けつけていました。日本もおそらく完全アウェーの戦いを強いられると思います。会場中からブーイングを受け、それが判定に影響されることも想像されますが、「この声援は自分たちに向けられているんだ」くらいに考えて、ペースを乱すことなく戦ってほしいです。

(企画・編集/YOJI-GEN)

矢野良子(やの・りょうこ)

1978年12月20日生まれ、徳島県出身。城北高を経てジャパンエナジー(現ENEOS)に入団。身長178センチの大型シューターとして頭角を現し、女王として名を馳せた同チームはもとより、2004年に移籍した富士通、09年に加入のトヨタ自動車でもチームを日本一に導いた。日本代表には01年に初招集。アテネ五輪の代表メンバーで、北京五輪とロンドン五輪の最終予選も戦った。現在は主に解説者として活躍中。

2/2ページ

著者プロフィール

早稲田大学在学中に国内バスケットボールの取材活動を開始。『中学・高校バスケットボール』編集部を経て独立し、現在はBリーグや学生バスケットボールをメインフィールドに活動中。著書に『Bリーグ超解説 リアルバスケ観戦がもっと楽しくなるTIPS50』『青春サプリ。心が元気になる5つの部活ストーリー』シリーズなど

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント