【スポナビGolf座談会】小さくなったドライバー?それともフェアウェイウッドっぽい?話題の最新ミニドライバー2モデルを語る

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2024年秋、テーラーメイドとキャロウェイからそれぞれミニドライバーが発売され、話題を集めました。今回はゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんに、注目のミニドライバー2モデルについて語っていただきました。

識者3人はミニドライバーをどう評価?

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小倉:この秋はミニドライバーがキャロウェイとテーラーメイドからそれぞれ発売されました。2人は試打されましたか?

石井:はい。テーラーメイド「バーナー ミニ ドライバー カッパー」は前作モデルとの違いが正直よく分からなかったですね。フェアウェイウッドっぽいと思いました。キャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE Ti340 MINI ドライバー」の方はドライバーを小さくしているという感じです。フェアウェイウッドっぽい弾道とドライバーっぽい弾道の違いがありましたね。

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鶴原:どっちもクラブとしては好きなんですよ。ドライバーよりちょっと短くて振り切りやすいし、打ってみると初速も結構ちゃんと出てくれる。振り切りやすいし、ドライバーよりもヘッド重量が少しあるから初速が出やすいのかというのがあるので、売れるのは分かる2モデルです。

クラブとしては両方ともよくできていて好きですけど、自分のクラブセッティングの中に入れるかというと隙間がないという感じがしていますね。

打った感じだとシャフトを同じにしたら弾道に差はないイメージでした。バーナーの方はちょっとしっかりしたプロコーストシャフトがついているので、それで打つとちょっと低スピン感もありつついい球が打てるけど、Ai SMOKEの純正シャフトは結構柔らかいからちょっとスピンが入ったりする。ただ、同じようなシャフトで揃えたら弾道はそこまで変わらないと思いますね。

石井さんが言ったみたいに投影面積もキャロウェイの方が少し大きく見えるので、その分ドライバーに近いかなと思う。感覚的には僕の中ではフェアウェイウッドがデカくなったものがミニドライバーかなという感じがしています。

小倉さんは購入したんですか?

小倉:はい、パラダイム Ai SMOKE Ti340 MINIの11.5°と13.5°を買いました。両方をいろいろと改造したくて購入したんです。

普通のミニドライバーとして評価すると、実は石井さんと全く一緒です。いわゆる大きなフェアウェイウッドっぽいのがバーナーミニドライバーカッパーで、本当にドライバーとして作られているのがパラダイム Ai SMOKE Ti340 MINIドライバーという全く同じ印象を受けました。

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石井:低重心で吹っ飛んでいくフェアウェイウッドをそのまま大きくしたのがバーナーミニドライバーカッパーという印象がありますね。先程、鶴原さんも言ってましたけど、若干低スピン系で前に行く印象がバーナーの方が強い。その分Ai SUMOKEの方が少しフッと浮いてくれる瞬間があるというか。もちろんそんなにスピンが多いというほどのモデルでもないけど、ちょっとスピンが入る感じがしましたね。

小倉:Ai SMOKEはミスには強いがぶっ飛びがなく、一定のエリアにきっちり置いていけるクラブという感じです。すごく安定して置きにいける。ミニドライバーはドライバー用のちょっと少ない距離を安定して飛ばすためのポジションで生まれているクラブなので、その性能をすごく詰め込んでできていて、球も上がるし使いやすいけど、1発の飛びはバーナーの方がある。その辺の違いはありますけど、安定感のことを考えるとAi SMOKEの方が安心して飛ばせる感じです。

石井:Ai SMOKEの11.5°と13.5°だと、球筋って純粋にスピンが多いとか打ち出しが高いくらいの違いですか?

小倉:打ち出しが13.5°だと高くなるんですけど、自分が打っている限りスピン量はあまり変わらないです。だから13.5°の方が飛ぶかなと思うけど、自分のスイングとの相性からするとちょっと上がり過ぎちゃう印象がある。だから11.5°をマイナスロフトの10.5°くらいにして使うとバーナーと同じくらいの高さになります。シャフトを長くしてしまっているので、普通のドライバーとして使っていますね。

石井:単なるヘッドの小さいドライバーって感じですね。

小倉:そうです。球が上がらない人はAi SMOKEの方が絶対に安定する。ミニドライバーでも飛ばしたい人はバーナーの方がいいかなという感じがします。

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石井:ウェイトはどうされてるんですか?

小倉:ウェイトは後が2gで前が4gです。スタンダードは後が4gで前が12gにしていてだいぶ軽くしています。シャフトはKINGの4Xです。カウンターでまたグリップエンドに10gのカウンターウェイトを入れています。

鶴原:これでヘッド重量自体はどのくらいになっているんですか?

小倉:これで207gです。

石井:まあ十分ありますよね。

鶴原:まあまあ重いですね。

石井:ウェイトを軽くしてもそれくらいの重量がそもそもある。

小倉:そうですね。通常のヘッドよりはちょっと重いくらいにして、その重さを生かすべくカウンターにして速く振れるようにはしているんですけど、クラブとしての総重量は367gまで上がっているのでまあしっかりした重量にはなっています。チップカットを1インチ入れてしまったのでちょっと硬いという状態にはなっていますね。軽くはないんですよ、結構ずしっとはくるんです。

だから軽やかにビュンと振る感じではなく、ちゃんと重さを感じてビュッと振る感じにしている。ミニドライバーでもメーカーの考え方によってこんなに変わるんだなという感じがありますね。

石井:バーナーとAi SMOKEでシャフトを入れ替えたら性能的に変わるんですか?

小倉:たぶん変わると思います。実は、本当はAi SMOKEにバーナーで使っているプラチナのスピーダーの3Xで同じ仕様で組もうと思ったんです。純粋にヘッドの性能を比較しようとするために。でも女子プロでどなたかが3Xを使ってちょっと話題になったらしくて、3X・4Xともに欠品中で試せてないんですよね。

石井:出てきたら試したいですか?

小倉:作るつもりです。

石井:逆にKINGシャフトでバーナーは作らないんですか?

小倉:それは1つ前の300 MINI ドライバーでやってるんですよ。あと、13.5°は44インチくらいの本当のミニドライバーのポジションのスペックで飛ばせる仕様はできないのかと思っています。短めで振れる仕様も13.5°は冬休みの宿題としてやりたいですね。

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※本記事はスポーツナビが独自で企画したものです。記事内の商品選定や評価はスポーツナビまたは出演者の方の判断にもとづいています。記事内で使用している商品画像はメーカーから画像・サンプルをお借りした上で使用、撮影しています。
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ゴルフメディアで活躍する識者たちが、人気のギアを徹底解説! ドライバーからアイアン、パターといったクラブ一式はもちろん、シューズやウェア、距離計など、ゴルファー必須のあらゆるギアをご紹介していきます。

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