横浜高校3年時にドラフト指名漏れした悔しさをバネに、社会人野球・ENEOSで心身ともにパワーアップ。3年越しでプロのスタートラインに立つと、オープン戦で打率.434を叩き出し首位打者に。開幕戦で初ヒットどころかホームランを打ってしまうド派手なデビューを果たすと、お立ち台では「最高で～す！」と背番号「4」の数だけ叫び、横浜スタジアムを盛り上げた。野球が大好きで、野球をとことん楽しもうという姿、ポジティブな言葉と底抜けに明るい笑顔がファンを魅了するスター候補生。礼儀正しく周囲への配慮や気遣いも欠かさない21歳に、“今”と“これから”を聞いた。（取材日：4月23日）

――念願のプロ野球選手になり、初めてのキャンプを完走した後、オープン戦ではルーキーながら首位打者になりました。どんなお気持ちだったか、また何が良かったでしょうか。

　新人で首位打者になれたのは個人的にすごく嬉しいことで、本当に光栄でした。思っていたこと、やろうとしていることを継続できていたので、しっかり結果が出ていたと思います。

――“やろうとしていること”とは？

　いくつもあるので一つというのは難しいのですが、“継続する”というのがプロ野球選手は一番難しいと思うので、バッティングにしても、他の面においても、“継続する”ことができていたことでしょうか。あらためて“継続”の大事さを感じました。

――開幕戦で「1番・ライト」とスタメンデビューできることを聞いたときはどんな思いでしたか？

（三浦大輔）監督から言っていただいて本当に嬉しかったですし、使ってもらえる以上は精いっぱい頑張らなければと気を引き締めました。

――横浜スタジアムでの1回裏、打席に入ったときはどんな気持ちでしたか？

　めちゃくちゃ楽しかったです！

――楽しかった……ですか！　緊張ではなく？

　はい！　楽しかったです！　打ったらプロ野球選手としての初ヒットになるので、悔いが残らないようなスイングにしたいなと思っていた中、結果はアウトになりましたがイメージは良かったので、次の打席につながりました。

――プロ初ヒットが出たのは第二打席。3点を追う3回裏、1死1・2塁の場面です。

　ホームランを打てたのは嬉しかったですね。あの舞台で打てたことも。ダイヤモンドを回っている中、ファンの皆さんが喜んでくれている声も聞こえてきて、こんな環境の中で野球ができるってことを実感して……最高でした。

――そのホームランが、今季12球団最初のホームランになりました。そしてなんと、翌日もホームラン。開幕から約1カ月がたちましたが、ここまでを振り返っていかがですか？