漫画人気で選手増加中のカバディ 待望の「リーグ戦」発足で代表強化に期待
プレ大会には10チームが参加 【平野貴也】
カバディ、国内初のリーグ戦開催に11チーム参加
4月14日(日)、5月19日(日)、6月16日(日)にブロック戦を行い、7、8月に順位決定戦を行う予定だ。開幕に先駆けて、3月31日に予行演習を兼ねたプレ大会が行われた。
年間3大会から毎月1試合へ、選手に実戦の場を提供
リーグの実行委員を務める渡辺さん(中央) 【平野貴也】
リーグ実行委員を務める渡辺次郎さんは、元日本代表。22年に競技を引退し、指導者に転身した。「社会人のカテゴリーになると、急激に大会が減る。選手は意欲の維持が難しく、辞めてしまう人もいる。定期的に試合があれば、意欲も生まれ、競技力の向上にもつながる。当初は5、6チーム集まれば良いと思っていたけど、11チームも集まって驚いた。選手が試合をしたがっているということをあらためて感じた」とリーグ戦開催の意義を説明した。
漫画が人気、地方にもチーム増加、スポット参戦を可能に
日本の次期エース候補と期待を受ける阿部克海(7番)は、大学生 【平野貴也】
後述するが、カバディは、コート内の人数が増減する。人数に応じて得点できるルールが一部変わるため、戦術理解も重要になる。アメリカンフットボールXリーグ2部でプレー経験があり、カバディに転向して3年目を迎えた今井龍之介は「年に2、3大会しかないので、チームとしての勝ち方がなかなか分からない。初心者は、とにかく点を取りたい気持ちでプレーしてしまうけど、試合の組み立てが大事。どの場面ならリスクを負って良いか、試合の中で覚えることができると思う」と実戦を通じた成長をイメージしていた。
インドで人気の競技、26年日本開催のアジア大会に向けて強化へ
接触後、ラインを越えるか越えないか、白熱の攻防が展開される 【平野貴也】
インドでは、クリケットに次ぐ人気スポーツ。中国企業がスポンサーにつくプロカバディリーグでは、インド代表主将のパーワン・シェラワットが、最高額2610万ルピー(約4640万円)を稼いでいる。最高峰の大会は、4年に1度開催されるアジア競技大会。次回は、2026年に愛知・名古屋で開催される。日本は、23年に中国の杭州で行われた前回大会で全敗。地元開催に向け、世代交代と強化に取り組んでいる。日本代表の新田晃千監督は「代表選手が、チームを勝たせるプレーをできるか。代表では、3番手の攻撃手でもチームではエースになるし、責任も大きくなる。そこで結果を出せれば、代表で任せられるプレーが増える。若手は1カ月で急成長することもある。リーグ戦で評価を上げる選手が出てくれば、代表練習に臨時招集の可能性もある」とリーグ戦創設による底上げに期待をかけた。
リーグ全試合を無料LIVE配信予定
定期的に実戦を行うことが、競技力向上につながることは、間違いない。愛知・名古屋で行われる26年アジア大会に向けた日本代表の強化、さらなる未来に向けた選手育成の場として、新たに生まれる関東カバディリーグは、注目の場となる。
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