赤星が注目するドラフト候補、ブレイク期待の若手選手は? 宗山は「大学4年の鳥谷さんよりも…」

Timely!編集部
 昨年大好評だった『井端・西尾のドラフト対談』企画シリーズ。今年は侍ジャパン監督に就任した井端さんに代わって、赤星さんが「代打」ならぬ「代走」として登場していただいた。亜細亜大の先輩・井端さんに負けず劣らずアマチュア野球にも精通する赤星さんが、西尾さんと様々な切り口から若手選手、ドラフト候補選手についてたっぷり語ってくれた。赤星さんがもっとも注目する今年の新人選手、注目しているドラフト候補は誰だ!?

ルーキーたちの1年目をプレイバック

赤星さんがルーキーイヤーの活躍ぶりを絶賛した巨人・門脇誠 【写真は共同通信社】

 昨シーズンの新人選手達の活躍を見て、赤星さんが「一番インパクトのあった選手」と名前を挙げたのは巨人の門脇誠選手(22年4位)。

「まずは守備。彼の守備を見たときにこれはすごいなと。序盤はサードが多かったと思うんですけど、守備だけでも十分すぐにレギュラーになれる、守備だけでメシが食えるなと感じた」

 と話す。打撃面でも126試合で83安打、後半戦だけの打率はセ・リーグ3位。守備だけでなく打撃でも存在感を示した。

 そんな門脇選手も含めて、インパクトや将来性、ポテンシャルではなく、1年目に残した数字だけで新人選手の「番付」を作るとどうなるだろうか?二人に横綱から関脇まで名前を挙げてもらった。

 まずは東の横綱。赤星さんが名前を挙げたのは楽天の渡辺翔太投手(22年3位)。中継ぎとして51試合に登板して25ホールド、防御率2.40。特に中継ぎとして8勝を挙げていることに触れ、「そういう(競った)場面で投げている証拠。投げているからこそ勝ち星がついてきている。数字だけを見るとずば抜けている」と評価。

 西の横綱では、赤星さんは「数字的には物足りなかった」と前置きしながらも日本シリーズでの活躍を含めて阪神の森下翔太選手(22年1位)の名前を挙げた。西尾さんが「外野守備も良い」と評価すれば、ゴールデングラブ賞6度受賞の赤星さんも「肩も強い」と評価。昨年は盗塁1個に終わったが、岡田監督が「打つことに専念してほしいから、あまり(盗塁のサインを)出さんかったんや。(今シーズンは)盗塁のサインをどんどん出そうかな」と話していたという裏話も披露。臨時コーチとしてキャンプで走塁指導を行う赤星さんは「森下が上位打順を打って盗塁を20〜30個してくれたら、他球団にとって阪神はさらに手強くなる」と2年目の活躍にも期待する。

 東の大関は「一番インパクトのあった選手」でも名前の挙がった巨人の門脇選手。赤星さんも「1年間試合に出続けたことで打つ方で進化を遂げた選手のひとり。今年は絶対的なレギュラーになってもおかしくない」とし、門脇選手の活躍次第で「坂本勇人選手、岡本和真選手の負担も軽減される。門脇選手次第でジャイアンツの順位が変わってくる」と話すなど、赤星さんが門脇選手に寄せる期待は大きい。

 西の大関は36試合に投げて1勝1敗17ホールド、防御率1.27という見事な成績を残した中日の松山晋也投手(22年育成1位)。後半戦に勝ちパターンに入っていたことを評価し、「投手陣のレベルが高いドラゴンズのなかで育成入団の1年目、これでこの成績はお見事としか言いようがない」と赤星さんも絶賛。「攻撃力さえ何とかなれば上に行けるチーム」と中日を評するだけに、松山投手に寄せる期待もまた大きい。

 東の関脇に選ばれたのはソフトバンクの大津亮介投手(22年2位)。46試合に投げて2勝0敗13ホールド防御率2.43。ルーキーイヤーとしては十分な活躍を見せた。西の関脇は西尾さんが推した楽天の荘司康誠投手(22年1位)。楽天からは東の横綱・渡辺投手に次いでの番付入り。19試合に先発して5勝3敗、防御率3.36。109イニングを投げたことが光る。また、後半戦に失速したものの序盤の活躍が光ったオリックスの茶野篤政選手(22年育成4位)も、赤星さんの推薦で3人目の関脇に追加されることになった。

 番付に名前は挙がらなかったものの、今シーズン活躍が期待できる選手を伺うと、赤星さんは「ダントツで」阪神の門別啓人投手(22年2位)の名前を挙げた。投球を実際に見た上で「これは来るな」と思ったといい、岡田監督があそこまで評価を口にするのも「初めて見た」と話す。「体が出来上がっていて高卒1年目のピッチャーに全く見えない、投げているボールも想像以上」と絶賛。阪神のレジェンド左腕・井川慶さんよりも「スケールで言ったら間違いなく上」と評価するだけに、今シーズンの門別投手に注目したい。

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