女子は、世界選手権連覇を果たした坂本花織を中心に展開しそうだ。昨季序盤はメンタル面で苦しんだが、今季は9月のオータムクラシックで合計203.20点、10月中旬の全兵庫選手権では合計222.39点をマークして優勝するなど好調な滑り出しをみせている。自ら選曲したショートと「ミステリアスな女性」を演じるフリーを携えて臨む今季は、昨年5位に終わったファイナルでも実力を発揮したいところだ。坂本は、第2戦スケートカナダ・第5戦フィンランド大会に出場する。

　三原舞依は、昨季のファイナル女王として臨む。出場を予定していた10月上旬のフィンランディア杯を欠場しているが、エントリーしている第4戦中国杯、第6戦NHK杯には万全な状態で出場してほしい。

　昨季は初出場のグランプリとなるスケートカナダで優勝、ファイナルにも進出し、シンデレラガールとなった渡辺倫果。10月に出場したフィンランディア杯にはトリプルアクセルを入れない構成で臨んだが、シーズンが進めば挑んでくるだろう。一年前の良い思い出が残る第2戦スケートカナダで勢いをつけ、第4戦中国杯に臨みたい。

　また、昨季は全休していた北京五輪代表の樋口新葉が、グランプリシリーズに戻ってくる。9月の東京選手権にも出場しており、少しずつ調子を上げている段階だ。スケートを楽しむ余裕ができたという樋口の、新しい強さに期待したい。第3戦フランス杯・第6戦NHK杯に出場する。

　昨季四大陸選手権銅メダリストの千葉百音は第1戦スケートアメリカ・第3戦フランス杯、北京五輪代表の河辺愛菜は第1戦スケートアメリカ・第5戦フィンランド大会、昨季ジュニアグランプリファイナル出場の吉田陽菜は第1戦スケートアメリカ・第4戦中国杯、昨季フランス杯・NHK杯銅メダリストの住吉りをんは第3戦フランス杯・第5戦フィンランド大会にエントリーしている。

　海外勢では、世界選手権銀メダリストのイ・へイン（韓国）、世界選手権銅メダリストのルナ・ヘンドリックス（ベルギー）、ファイナル銀メダリストのイザボー・レヴィト（アメリカ）が有力か。

　ペアでは、昨季ファイナル金メダリストの三浦璃来/木原龍一が、木原の腰椎分離症のため第1戦スケートアメリカを欠場する。ファイナル連覇も期待されていた世界チャンピオンカップルの棄権は残念だが、まずは治療に専念し、第6戦NHK杯では日本のファンの前で元気な姿をみせてほしい。

　アイスダンスでは、北京五輪代表の小松原美里/小松原尊が第6戦NHK杯に出場する。

　ファイナルが行われる国家体育館（中国・北京）のリンクに立つのは、どのスケーターになるのだろうか。