J1月間MVP 神戸・大迫勇也の視線の先にあるもの「日本代表への想いは僕の中に変わらずある」
5月だけでなく、シーズン序盤から好調を維持する大迫。リーグ戦17節終了時で11得点・3アシストと、猛威を振るっている 【Photo by Masashi Hara/Getty Images】
自然と最後に僕のところへボールが回ってくる
ありがとうございます。チームとしてしっかり結果を出せたことが一番かなと思います。
――5月はリーグ戦5試合に出場して5得点・3アシストという驚異的な成績を残しました。特に印象に残っている試合やプレーはありますか?
名古屋グランパス戦(5月3日の第11節/△2-2)ですね。ゴールに絡めたのはよかったですけど、それよりもチームとして勝てなかったことが自分の中で大きかったです。やっぱりすごく悔しい思いをした経験のほうが記憶に残ってしまいますね。
――ヴィッセル神戸はシーズン序盤からJ1の首位に立ち続け、大迫選手もここまでリーグ戦で11得点を挙げるなど好調を維持していますね。
今シーズンはコンスタントにゴールを決められていて、チームとして自然と最後に僕のところへボールが回ってくる形ができているのが大きいと思います。両サイドからいいボールが上がってきますし、相手との駆け引きに勝てれば、触るだけでゴールを決められるシーンが多い。ゴールを決めるためにはシュートを打つ回数をどれだけ多くするかが重要ですし、チャンスの回数を増やすことでさらにチームが成長して進化していけるとも感じています。
試合翌日の朝は痛みで目覚めるほど
昨年は負傷の影響で20分ほどしか試合に出られない期間が約4カ月も続いたが、今季はコンディションも万全だ 【スポーツナビ】
昨シーズンは1月に日本代表の活動があったうえ、Jリーグが開幕してからも連戦が続きました。それによってキャンプに十分な期間参加できず、しっかりと身体を作れないまま公式戦に臨むことになってしまいました。連戦の中でケガもしてしまい、それによって出遅れたことが後々にも響いたんだと思います。
――新たなシーズンを迎えるにあたって身体を最高の状態に戻すため、オフやプレシーズンでかなりの努力をされたのではないでしょうか。
すべてではなかったんですけど、昨シーズン終盤の5、6試合でやっと痛みが取れてきて、最低限動ける身体になりました。なので、シーズンが終わったあとはまず、痛みをしっかり取るように意識していました。しっかり走り込みましたし、上半身にも下半身にもバランスよく刺激を入れながらプレシーズンのキャンプに入れたのは大きかったと思います。
――どこの痛みがプレーに最も強く影響していましたか?
お尻とハムストリングの間あたりの痛みが最も強かったですね。全力で走れなかったですし、練習でも強度を上げられず、20分くらいしか試合に出られない期間が4カ月くらい続いてしまいました。当時は試合に出た次の日の朝は痛みで起きていたんです。あの経験は僕にとっても初めてで、本当に大変でした。