高校サッカー選手権、準々決勝の全試合をプレビュー 4強進出はどのチームに?

安藤隆人

今夏のインターハイを制した前橋育英。準々決勝では前回大会準V・大津との決戦を控える 【写真:Getty Images】

 第101回全国高校サッカー選手権大会はベスト8が出そろった。あと1勝で国立競技場のピッチにたどり着く。果たして、夢の切符をつかむ4校はどのチームになるのか。4日の準々決勝4試合をプレビューしたい。

佐野日大vs.岡山学芸館(4日12:05~)

 3回戦で優勝候補の履正社をPK戦の末に下し、番狂わせを起こした佐野日大。大野結斗、青木柾、小竹翔馬の3バックを軸にした組織的な守備と鋭いカウンター、高さを生かしたセットプレーが武器だ。182cmの大野、184cmの小竹、180cmのストライカー・大久保昇真と空中戦を得意とする選手がそろい、180cmのボランチ向井俊貴は独特のフォームから高性能のキックを繰り出す。

 対する岡山学芸館は、1回戦から難敵相手の接戦をモノにしてきた。4-2-3-1を敷くチームのポイントは、決定力抜群の1トップ・今井拓人と、抜群の運動量で攻撃のリンクマンとなる木村匡吾&180cmの高さと突破力が持ち味の山田蒼で形成するダブルボランチ。彼らが中心となって織りなす攻撃を武器に、夏のインターハイでは同校の全国大会最高成績となるベスト8に進出。今大会でも1、2回戦で相手を大きく上回るシュートを浴びせて勝ち切った。
 また、3回戦で守備面の粘り強さを発揮したのは大きなプラス材料。國學院久我山を相手に2年生守護神・平塚仁、井上斗嵩&田口大慎のCBコンビが高い集中力を保った連携を見せ、夏冬連続のベスト8進出を達成。悲願のベスト4へに向けても勢い十分だ。

 ともにボランチを中心に大きな展開を得意とするチームなだけに、いかにダブルボランチに守備をはめて自由を奪うかが試合のポイントとなる。

前橋育英vs.大津(4日12:05~)

 準々決勝最大の好カードは、「今年度インターハイ王者vs.前回大会準優勝校」という図式に加え、「プレミアEASTvs.プレミアWEST」とハイレベルな日常で鍛え上げられた好チーム同士の対戦である。

 前橋育英は根津元輝&徳永涼のダブルボランチが強固な柱。各ポジションにタレントが配置され、大一番で決定力を発揮するFW高足善、FWとサイドハーフで高い質を誇る小池直矢、184cmのCB齋藤駿、184cmの2年生GK雨野颯真を擁する。

 対する大津はプレミアWEST得点ランキング2位の大型ストライカー・小林俊瑛、右サイドのゲームメーカー・田原瑠衣、186cmの2年生CB碇明日麻が昨年からの主軸。突破力のある左MF香山太良、182cmのCB野田翔升、187cmの安定感抜群のGK西星哉と陣容は充実している。

 ともに初戦は大苦戦を強いられた。大津は浜松開誠館を相手に後半ATで執念の同点弾を決め、PK戦の末に勝利。前橋育英は日章学園に先制を許すが、すぐに追いつき、残り3分で逆転して勝利をつかんだ。直近の3回戦、日本文理戦で3-0で勝利した大津に対し、前橋育英は優勝候補の昌平に開始早々先制を許す展開。逆転勝ちを収めたものの、ここまでの負荷は前橋育英の方が大きい。大津より1試合多く消化しているのも見逃せない。

 ただ、大津も今大会のキーマンとなっていたボランチ・浅野力愛が累積警告で出場停止。ともに不安要素を抱えながらも、経験値を含めて選手層が厚い両チームなだけに、どちらが勝つかは予想困難なハイレベルな一戦になるだろう。

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著者プロフィール

1978年2月9日生まれ、岐阜県出身。5年半勤めていた銀行を辞め単身上京してフリーの道へ。高校、大学、Jリーグ、日本代表、海外サッカーと幅広く取材し、これまで取材で訪問した国は35を超える。2013年5月から2014年5月まで週刊少年ジャンプで『蹴ジャン!』を1年連載。2015年12月からNumberWebで『ユース教授のサッカージャーナル』を連載中。他多数媒体に寄稿し、全国の高校、大学で年10回近くの講演活動も行っている。本の著作・共同制作は12作、代表作は『走り続ける才能たち』(実業之日本社)、『15歳』、『そして歩き出す サッカーと白血病と僕の日常』、『ムサシと武蔵』、『ドーハの歓喜』(4作とも徳間書店)。東海学生サッカーリーグ2部の名城大学体育会蹴球部フットボールダイレクター

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