B MY HERO!特派員がいく

魔法~マジック~の世界が広がる 島根スサノオマジックは魅力ある選手たちで満載!

朴航生(BMYHERO特派員)

ホームゲーム開始前にはマジックをイメージさせる演出も 【©B.LEAGUE】

 Bリーグ応援番組「B MY HERO!」では、Bリーグをより多くの方に知っていただこうと特派員を派遣することになった。Bリーグの楽しみ方を知るさまざまな分野の人たちが、推しクラブの模様やゲームの演出などをレポート! あなたがまだ知らないかもしれないBリーグの一面をお伝えする。今回は島根スサノオマジックのホームゲームの解説でおなじみの朴航生(ぼく・かずなり)氏に初のチャンピオンシップ進出を決めた理由を分析してもらった。

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クラブ、ファン、関係者が生み出す魔法の正体

勝ち進むにつれて、島根市総合体育館にかけつけるファンの熱気が高まっていった 【©B.LEAGUE】

“INTO THE MAGIC”

 ここに来ることで、ある種、魔法の世界に連れて行かれると感じるのは、大それたことだろうか。

 いや、決してそんなことはない。私にとっての夢の国はここ山陰、島根県松江市に在る。

 秋から春にかけてたくさんの人を楽しませるその場所こそ、島根スサノオマジックのホームアリーナ、松江市総合体育館だ。

 私自身、過去には裏方(1年間は練習生であった)、または選手として、この体育館で時間を過ごしたが、現在ではその場所に来られない無数のファンへ魅力を届ける一員として、ゲーム解説を務めさせていただいている。

 冒頭に挙げた魔法の正体を探っていくためにも、少し私の過去の話を聞いてもらいたい。

 私が選手として在籍した2シーズンだけでも上位だった年、一転、もがけどもがけど勝ちにつながらない年があった。私自身は選手として大成することはなく、そのコートに立った時間もわずかだった。

 思い返せば、誰よりもコートに近いベンチで当時のアシスタントコーチやベテラン選手たちと常にコートの外から状況を見て何が必要なのか、どうした方が良いのかを話していたように思える。

 もちろんその頃は経験も少なく間違っていることも多々あったが、今になってその経験が自分を助けてくれているところも大きいように思う。

 そんな当時の体育館の姿は、場所は今と変わらないが、まだ最大で観客が2500人も入れないほどの建物だった。

 それでも必死にボールを追いかける“現実離れした”巨人たち、その中をかいくぐって果敢に飛び込む小兵の姿。そんな選手の一挙手一投足に一喜一憂するファンの姿。雪が降り積もることも少なくない場所ではあるものの、寒い冬を越していくのに十分な熱量をそこに感じていた。

 2019年よりバンダイナムコエンターテインメントが手綱を握り、さらなるエンターテインメントを提供できる場所の主となった島根スサノオマジック。当時の姿からはガラリと変わり、改装されてキャパシティーも倍以上になった松江市総合体育館。

 さらに昨シーズンからの補強に成功、優勝を目標とし勝ちを重ねる今シーズンとなった。

 会場の暗転に合わせ幕が上がる。

 呼応するようにかき鳴らされるメガホンの大音響。

 一体となって盛り上げる会場MCとチアパフォーマンスグループ・アクアマジック。

 ボルテージも最高の状態で入場し、国を代表する選手たちの素晴らしいプレーの数々。

 その全てが観に来た人たちを魔法の世界へ誘い、その瞬間、日常から解放してくれるように感じる。

 冒頭で挙げた魔法の正体――、クラブはもちろん、ファン、関係者、全ての携わる者たちのエネルギーが、その巨大な熱量が化学反応を起こして、そう感じさせるのではないだろうか。

 少なくとも私はあの場所に足を踏み入れるたび、日常とは違う特別な世界に触れる感覚をいつも抱く。

 かくいう私もいち解説者として、なるべく多くの状況を分かりやすく伝えることを念頭におきながら、同じように少しでもこの魔法の一端を届けられたらと思っている。

 とまあ、前置きはこれぐらいにしておきます(長すぎるよ、と言ったツッコミは受け付けておりません、笑)。

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著者プロフィール

岡山学芸館高校を卒業後、アメリカ留学を経て、SHIZUOKA GYMRATSの一員としてABAへ参戦。帰国後bjリーグトライアウトの門を叩き、現B1の島根スサノオマジックへ入団、2シーズン在籍した。その後、Bリーグ開幕に伴いご縁を頂き、現在はバスケットボールコメンテーターとして島根のホームゲームを中心に奮闘中。ホーム、アウェーを同様に解説する姿勢、わかりやすい戦術解説に多くのファンを持つ。

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