男子代表争いは羽生・宇野・鍵山が中心 無良崇人が占う「特別な緊張感の全日本」 

野口美恵
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およそ8カ月ぶりの実戦復帰となる羽生。北京五輪代表権争いはもちろんだが、羽生の滑りそのものへの期待感が高まっている 【写真:松尾/アフロスポーツ】

 北京五輪の代表決定戦となる全日本選手権が、12月23日にさいたまスーパーアリーナで開幕した。24日には男子シングルのショートが行われ、わずか3枚の切符をかけた激しい争奪戦がスタートする。注目は右足関節靭帯損傷のため、グランプリ(GP)シリーズを欠場した羽生結弦(ANA)だ。8カ月ぶりの実戦復帰の場となる全日本で、どんな滑りを見せてくれるのだろうか。

 そして、幻となったGPファイナル進出を決めていた宇野昌磨(トヨタ自動車)と鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)も優勝候補に挙げられる。4年に一度となる五輪代表選考も兼ねる全日本で、トップ通過を果たすのは誰になるのか。2014年四大陸選手権王者の無良崇人さんに、全日本の男子シングルの見どころと北京五輪出場権争いについて聞いた。(取材日:12月21日)

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進化する27歳の羽生には「どんな心意気かを見守りたい」

2014年の四大陸選手権王者である無良崇人さんに、五輪選考会でもある全日本選手権の展望を聞いた 【写真:本人提供】

――羽生結弦選手は、27歳で迎える11度目の全日本選手権となります。

 26歳で臨んだ昨季の全日本では、身体を作り直したことで25歳の時よりも高い身体能力を示しました。今季はまた1つ年齢を重ねましたが、いわば昨季から続けるトレーニングの延長線上。「どこまで進化を遂げているか」が期待されます。

 フィギュアスケート選手の27歳は、身体的な機能やパフォーマンスを維持するので精一杯の年齢のはずですが、昨季の羽生選手はトレーニング次第で「これほどまでにパフォーマンスが上がる」ことを示してくれました。今季はどんな姿を見せてくれるのか、ワクワクしています。

――昨季は4回転ループがさらに安定し、4回転3種類を含めた完成度の高い演技を見せてくれました。

 もともと羽生選手の4回転ループの成功確率は高いものでした。ただ、ちょっとしたことで影響を受けるジャンプでもあります。昨季は安定させた助走の軌道から、ポンっと軽くバネのように上がっていましたね。それだけ良いトレーニングをして、筋肉を良い状態で維持できているということです。常に目標を立て、実現のために必要なことを探求する選手なので、4回転ループのために必要なことを考え、昨季のような軽やかな跳び方にたどり着いたのだと思います。

――ケガ明けでの全日本となりますが、どのようなジャンプ構成が予想されますか。
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著者プロフィール

野口美恵

元毎日新聞記者、スポーツライター。自らのフィギュアスケート経験と審判資格をもとに、ルールや技術に正確な記事を執筆。日本オリンピック委員会広報部ライターとして、バンクーバー五輪を取材した。「Number」、「AERA」、「World Figure Skating」などに寄稿。最新著書は、“絶対王者”羽生結弦が7年にわたって築き上げてきた究極のメソッドと試行錯誤のプロセスが綴られた『羽生結弦 王者のメソッド』(文藝春秋)。

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