高校野球・秋季大会2021「実力校ランキング」

「秋の実力校ランキング」九州大会編 打撃力に秀でた九州国際大付などが上位に

加来慶祐
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黒田、中上、野田など今春の九州大会準優勝メンバーが並ぶ上位打線に力がある九州国際大付。秋の県大会で4番を打った1年生の強打者・佐倉にも注目だ 【写真は共同】

 全国で最も遅い11月6日に、鹿児島県で開幕する秋季・九州大会。絶対的な投手が少ない今大会では、九州国際大付や明豊など打撃力に秀でたチームが上位に来ると予想するのは、九州・沖縄を主なフィールドに取材・執筆を続けるスポーツライターの加来慶祐氏だ。来年のセンバツ出場枠「4」を懸けた九州大会を前に、実力上位トップ5校を挙げてもらった。

九州国際大付、明豊にも負けない海星の攻撃力

 1位は九州国際大付(福岡1位)と見る。

 チーム最多の通算20本塁打を放ち、夏には4番を打っていた黒田義信(2年)がトップバッターにまわり、得点力が大きく向上した。左打者の中上息吹、正捕手の野田海人(いずれも2年)ら今春の九州大会準優勝メンバーで固める上位打線に力があり、秋の県大会では4番に入った1年生の佐倉俠史朗が、5回戦と準々決勝で2試合連続本塁打。さらに福岡第一(福岡2位)との決勝では、3番の大島諄士(2年)、5番の野田、下位打線の毛利和暖(2年)にも一発が飛び出すなど、どこからでも長打が生まれる攻撃力は脅威だ。

 投手陣にも安定感がある。抜群の制球力を誇る左腕エースの香西一希(2年)に加え、県大会決勝で先発し、被安打4、失点1と好投した野田が層に厚みを持たせている。正捕手ながら投げても最速145キロの野田は、キレと制球力のある大小のスライダーも大きな武器だ。

 戦力は申し分ない。強いて不安材料を挙げるなら、昨秋の九州大会で初戦敗退を喫したように、大事な試合であと一歩勝ち切れない点だろう。
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著者プロフィール

1976年大分県竹田市生まれ。東京での出版社勤務で雑誌編集などを経験した後、フリーランスライターとして独立。2006年から故郷の大分県竹田市に在住し、九州・沖縄を主なフィールドに取材・執筆を続けているスポーツライター。高校野球やドラフト関連を中心とするアマチュア野球、プロ野球を主分野としており、甲子園大会やWBC日本代表や各年代の侍ジャパン、国体、インターハイなどの取材経験がある。2016年に自著「先駆ける者〜九州・沖縄の高校野球 次代を担う8人の指導者〜」(日刊スポーツ出版社)を出版した。

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