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谷繁元信が語る「盗塁阻止と盗塁の達人」
苦手だった“忍者系ランナー”とは?

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通算3021試合出場の日本記録を持つ谷繁元信。横浜スタジアムでのナイター中継前に取材に応じてくれた
通算3021試合出場の日本記録を持つ谷繁元信。横浜スタジアムでのナイター中継前に取材に応じてくれた【撮影:白石永(スリーライト)】

 横浜、中日でチームを5度のリーグ優勝、2度の日本一に導いた名捕手・谷繁元信は、盗塁阻止の達人としても知られている。盗塁阻止率で5度のリーグトップに輝き、2001年には驚異の盗塁阻止率.543をマークした谷繁に、盗塁阻止の秘訣と印象に残る盗塁の名手について聞いた。

――まずは谷繁さんが考える、捕手が盗塁を阻止するために必要なことを教えてください。


 第一に「キャッチング」です。キャッチングが下手だとスローイングに移るとき、ジャッグルなどのミスが起こってしまいます。スローイングをスムーズに行うためにも、キャッチングはなるべく体の近くでした方がいい。腕を投手の方に向けて捕球すると、伸ばした腕を自分の体に引き寄せ、ボールを右手に持ち帰る動作が必要になるので、どうしてもロスが生じてしまうんです。


 とはいえ、ミットは体に近すぎてもダメ。そうなると下半身の動きが遅れてしまい、腕だけで送球することになるので、ボールに対してうまく力が伝わらない。僕が現役時代に感じていたミットと体のちょうどいい距離は、肘は伸び切らず、90度くらいに曲がった状態です。そして下半身を使って、ボールの勢いを利用しながら送球していました。「上半身で受け、下半身で攻める」イメージです。


 次にスローイングですが、ホームベース後方のキャッチャーエリアから、スローイングを開始して踏み出した左足がホームベースのちょっと手前くらいに着けば、コンパクトでスピーディー、かつ力強いスローイングになります。下半身の力がボールに伝わるよう、自分の歩幅を把握することがポイントです。


 若い頃の僕はそこそこ肩に自信があったので、まるで肩の強さをアピールするかのように、見栄え重視のプレーをしていたところがありました。でもそれは勘違いで、捕球してからの動作を速く、正確にすることを意識するようになって、すべてがコンパクトになっていきました。僕と同時期に活躍していた古田敦也さん(ヤクルト)の映像を見て、技を盗んだこともありました。

谷繁が見た「名捕手・古田敦也」の凄さ

93年には年間盗塁阻止率.644の日本記録を樹立した古田。その強みとは?
93年には年間盗塁阻止率.644の日本記録を樹立した古田。その強みとは?【写真は共同】

――谷繁さんから見て、古田さんの優れているところは?

 

前田恵

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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