ビーレフェルトがドルトムント撃破に挑む 堂安の適正ポジションは右ウイングか

島崎英純
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ロイス(左)を擁するドルトムントと、堂安(右)が加入したビーレフェルトが激突 【Getty Images】

 ヨーロッパは今、再び新型コロナウイルスの猛威にさらされている。ドイツ国内も最近は1日あたり約15000人前後の新規感染者がカウントされ、ドイツ政府は11月2日から国内を含む不要不急の旅行や訪問の制限、そしてレジャー施設、飲食店などを閉鎖するロックダウン処置を発表した。ただし、プロスポーツに関しては無観客試合を条件に開催が許され、ドイツ・ブンデスリーガも現状では試合を消化する予定だ。

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コロナ第2波の中で

 今回取り上げるブンデスリーガ第6節のアルミニア・ビーレフェルトvs.ボルシア・ドルトムントは、そのロックダウン実施直前の10月31日に行われる。しかし、ホームのビーレフェルトが属するヴェストファーレン州は現在、ドイツ国内で最も新型コロナウイルス感染者数が多い地域であるため、クラブは今週早々に無観客での開催実施を決めた。

 今季、2008-09シーズン以来12年ぶりに1部で戦うビーレフェルトにとっては、断腸の思いだろう。今節の対戦相手は同州のライバルであり、ドイツ屈指の人気を誇るドルトムントだ。クラブは無観客試合を発表した公式ホームページで『あなたたちのいないフットボールはク◯だ!(一部スラングのため伏せ字)』と、ホームスタジアムのシュコ・アレーナでファン、サポーターとこのゲームを共有できない悔しさを端的に表している。

 それでも、今試合は興味深い対戦になる。ドルトムントはバイエルン・ミュンヘンに次ぐドイツ屈指の強豪。かたやビーレフェルトも1905年創設の歴史あるクラブだが、近年は2部、もしくは3部での戦いを強いられて厳しい境遇に立たされてきた。しかし昨季のビーレフェルトは先進的な戦術を取り入れたウーヴェ・ノイハウス監督の下でブンデスリーガ2部を席巻し、2位シュツットガルトに勝ち点10差をつける18勝14分け2敗の圧倒的な成績で国内最高峰の舞台に返り咲いた。

 そんな両者の過去の1部での対戦成績はビーレフェルトの12勝8分14敗と、実は拮抗している。ただし、直近対戦となった09年5月16日のゲームではユルゲン・クロップ(現リバプール監督)率いるドルトムントが6-0で圧勝しており、ホームのビーレフェルトは今回、そのリベンジに挑む。

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著者プロフィール

1970年生まれ。東京都出身。2001年7月から06年7月までサッカー専門誌『週刊サッカーダイジェスト』編集部に勤務し、5年間、浦和レッズ担当記者を務めた。06年8月よりフリーライターとして活動。現在は浦和レッズ、日本代表を中心に取材活動を行っている。近著に『浦和再生』(講談社刊)。また、浦和OBの福田正博氏とともにウェブマガジン『浦研プラス』(http://www.targma.jp/urakenplus/)を配信。ほぼ毎日、浦和レッズ関連の情報やチーム分析、動画、選手コラムなどの原稿を更新中。

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