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J村井満×B島田慎二のチェアマン対談
異色の経歴を持つ、2人の強みとは

前編

共に他業種からスポーツ業界へやってきた島田チェアマン(左)と村井チェアマン(右)
共に他業種からスポーツ業界へやってきた島田チェアマン(左)と村井チェアマン(右)【写真:三浦雄司】

 Bリーグの選手、関係者と他スポーツの選手や著名人が対談する本企画の第5回は、コロナ禍でBリーグ3代目チェアマンに就任した島田慎二氏が登場。千葉ジェッツの社長時代から親交があるというJリーグ村井満チェアマンとのトップ対談が実現した。前編は、互いに他業種で成功を収めてからスポーツ業界へやってきたお2人に、ビジネスパーソンとしての強みについて語っていただいた。

(取材日:9月28日)

村井さんの一言がなければ、今も迷いながらやっていたかも知れません(島田)

――お2人はお食事に行かれる仲だとお聞きしました。


島田 2年ぐらい前に村井さんに千葉ジェッツの試合を見にきていただいて、帰りに船橋で食事をさせていただいたのが最初です。私がチェアマンに就任する前にも一度食事に行かせていただきました。


――島田さんはそうしたご縁もあって村井さんのことを非常に尊敬されているとお話されていました。


島田 もちろんでございます。


村井 いやいや、とんでもない(笑)。


――島田さんが毎日更新されているDay1、Day2というTwitterも村井さんの影響を受けて始めたものだとか?


島田 そうなんです。TwitterでDay1、Day2と始めて今日でちょうどDay90、7月1日に就任してから3カ月たつんです。就任前に少しナーバスになっていて、村井さんに電話で相談に乗っていただいたことがあったのですが、そこで村井さんが仰ったのが「Day1が大事だ」というお話でした。私だったら初日という言葉を使うと思うんですが、村井さんはDay1という言葉を使うんです。意味は同じなんですが、電話越しに村井さんが使われたDay1という言葉の響きが格好良くて、ずっと頭に残っていたんです。それでツイートにDay1と入れて、翌日以降もDay2、Day3と入れたらだんだんやめられなくなってしまって、気がついたら今に至っています(笑)。


村井 Day1って別に私の専売特許でもないんですけどね(笑)。


島田 勝手に使って著作権に引っかからないか心配していました(笑)。それはともかく、あのとき村井さんに相談に乗っていただけて本当にラッキーでした。村井さんから「就任した最初、Day1に自分の思いとか信念みたいなものを一点の曇りもなくお話になった方がいいですよ」と言われて、すごくその言葉が腑(ふ)に落ちたんです。その言葉を聞くまで、私は全体のバランスを取ろうとしすぎていたと思います。電話のあと少し軌道修正して、7月1日に所信表明及びマニフェストを発表することになりました。あの電話をしていなかったら、今も迷いながらやっていたかもしれません。

人事系のキャリアを活かし、島田チェアマンの置かれた状況に的確なアドバイスを送った村井チェアマン
人事系のキャリアを活かし、島田チェアマンの置かれた状況に的確なアドバイスを送った村井チェアマン【写真:三浦雄司】

――村井さんはそのときの島田さんに迷いがあると感じられたのですか?


村井 いや、そういうわけではないです。突然前任が退任するという話になって、急きょ島田さんが後任に指名されましたよね。心構えがある中で定時総会で就任するのとは違うと思うんです。突然のスタートだから、その初日、それこそDay1に全く心構えなく挑まざるを得ない。私はキャリアが人事系だったので、多くの経営者の交代を見てきました。島田さんが前任が大事にしてきたものを継承することもあるだろうし、前任とは全く違う思いもあるだろうし、多方面に忖度(そんたく)したり慮ったり、いろいろ考えはじめてしまうと大変だろうなと思ったので「やりたいようにやった方がいいですよ」というようなことを言った気がします。


――村井さんのこれまでのキャリアが活きたアドバイスだったのですね。村井さんはリクルート系の会社の経営者を経てサッカー業界に入られました。ご自身のビジネスパーソンとしての強みはどこにあると思われますか?


村井 リクルートという会社は、戦後最大と言われるスキャンダル「リクルート事件」で世の中から集中砲火を浴びました。また、ダイエーの有利子負債が大きくてダイエーの資本傘下にしていただいたり、インターネットの普及で『とらばーゆ』とか『週刊住宅情報』とか本業だった紙の雑誌が全て消えてなくなるということも経験しました。そういう企業の修羅場を経験したことが、自分にとっては大きかったかなと思います。もう1つは、人事系のサービスをやっていたので、お客様の採用だったり教育だったり経営者の交代だったりと人の側面を30年間ずっと見てきました。サッカーもバスケもそうなのですが、特許があるわけでも工場があるわけでもなくて、生身の人間が毎週戦うわけですよね。チームの結束だったり、人と人との関係性で困難や修羅場を乗り越えていく。そういう風に人の側面から見ていくというのが私の強みかもしれないですね。今となってみると、私の能力ではなくて経験が貴重だったのかなと思います。

ダブドリ編集部
ダブドリ編集部

異例の超ロングインタビューで選手や関係者の本音に迫るバスケ本シリーズ『ダブドリ』。「バスケで『より道』しませんか?」のキャッチコピー通り、プロからストリート、選手からコレクターまでバスケに関わる全ての人がインタビュー対象。TOKYO DIMEオーナーで現役Bリーガーの岡田優介氏による人生相談『ちょっと聞いてよ岡田先生』など、コラムも多数収載。

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