連載:Bリーグ特別対談

JリーグとBリーグのチェアマンが初対談 コロナ禍の先にあるスポーツ界の未来とは

ダブドリ編集部
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後編

チェアマンとして、コロナ禍の先をしっかりと見据えている 【写真:三浦雄司】

 Bリーグの選手、関係者と他スポーツの選手や著名人が対談する本企画の第5回は、コロナ禍で2代目チェアマンに就任した島田慎二氏が登場。千葉ジェッツふなばしの社長時代から親交があるというJリーグ村井チェアマンとのトップ対談が実現した。後編は、コロナ禍でスポーツ興行をする意義、そして今後の両リーグについて語っていただいた。
(取材日:9月28日)

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試合だけではチケットが売れないというバスケ界が持つ危機感がエンターテインメントの充実を生んだのだと思います(島田)

――他のスポーツでお2人が参考にされているものはありますか?

島田 やっぱりJリーグさんですよね。私はコロナ禍での就任だったので、リーグの成長戦略とかガバナンスの前に、コロナ禍を切り抜けるのが最初の役目だと思っています。コロナ禍が始まった1月2月の早い段階からどこよりも先に手を打っていったのは、Jリーグさんであり村井さんでした。まだ私はこういう立場になる前でしたが、全く先が見えない状況で正しい決断をして、進むべき方向性を決めていらっしゃるのを見て、素晴らしいなと思っていたんです。そういう意味ではリーグとしてのJリーグさんと同等かそれ以上に、リーダーとしての村井さんの資質を勉強させてもらっています。

村井 島田さんがそういう話をされたから言うわけではないのですが、私もずっとバスケットを見てきました。私自身もバスケットを長いことやっていたんです。それに現在JBAの会長をやられている三屋(裕子)さんが私と同じ時期にJリーグの社外理事をやられていたんですね。理事会でいつも三屋さんが鋭く言いたいことを言うのを見て、とても格好いいなと思っていました。Bリーグができるときには川淵(三郎)さんが行かれて、私がチェアマンになった時に常務理事だった大河(正明)さんがその次に行かれたので、親戚のような感じがします。Bリーグさんの理念の中に、エンターテインメントという言葉が入りますよね。

島田 はい。

村井 サッカーはややストイックなところがあって、エンタメを否定する人もいるんですよ。だけどスポーツの語源は、非日常的な余暇を楽しむことからきています。フィッシングだったり、乗馬だったり、射撃だったりといったものもスポーツに含まれるぐらい、本来は楽しむものなんです。その点、アリーナの特徴を生かした音響だったり、光だったり、映像だったりを取り入れた演出をされているBリーグさんは、スポーツの定義の正面をとらえているなと思います。実際私も千葉ジェッツさんの試合を見た時に、これは本当に楽しいなと思いました。スポーツはストイックに、厳格にというよりは楽しむものだという原点を教えてもらった気がします。

千葉ジェッツふなばし時代は社員教育に投資したと語る島田チェアマン 【写真:三浦雄司】

――Bリーグのエンターテインメント性について高評価をいただきましたが、いかがですか?
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著者プロフィール

異例の超ロングインタビューで選手や関係者の本音に迫るバスケ本シリーズ『ダブドリ』。「バスケで『より道』しませんか?」のキャッチコピー通り、プロからストリート、選手からコレクターまでバスケに関わる全ての人がインタビュー対象。TOKYO DIMEオーナーで現役Bリーガーの岡田優介氏による人生相談『ちょっと聞いてよ岡田先生』など、コラムも多数収載。

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