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「ヤットさんってやっぱりすごいな」
東口が忘れられない、優勝を決めた試合

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第2回

キックオフ前の写真撮影もソーシャルディスタンスを保って行われた
キックオフ前の写真撮影もソーシャルディスタンスを保って行われた【(C)GAMBA OSAKA】

 難しくはないが、雰囲気はまるで違う。


 それが遠藤保仁のリモートマッチにおける率直な印象である。


 再開前の練習試合でそのイメージは大体つかんできたつもり。


「お客さんがいてもいなくても、試合に臨むにあたっての気持ちは変わらないですよ。ただ、どうしてもテンポは遅くなりますよね。そうなってくるとデカいのが先制点。絶対的に優位になるっていうのは感じていましたから。ホーム、アウェーがなくなる。特にサッカー専用スタジアムを持っているところはだいぶ違うんじゃないですか。いつも圧を与えているのに、与えられないわけですから」


 元々、先行すれば有利に立つスポーツではある。スタンドの「圧」がホームチームを奮い立たせ、アウェーチームをひるませる。先に点を取れば優位に立ち、逆に失っても挽回できる。しかしその利を享受できないとなると、流れをつかみ損ねてしまえばそのままスッと流れてしまう怖さがあるということ。


 しかし遠藤からすれば「難しくはない」。いつもどおり、地に足がついた戦いができれば問題ないのだ、と。


 悠然に、自然に。


 いつものヤットがそこにいる。

無観客は「難しくはない」が……

 ファーストタッチは開始から28秒。自陣右サイドで味方がボールを回収し、パスを受けた遠藤は左後方に控えるキム・ヨングォンに渡す。4分にはハーフウェーライン、宇佐美貴史が戻してきたボールをワンタッチでアデミウソンに送って前を向かせている。


 背番号7から発信される指針。


 しかし次第にチームがロングボールを選択する場面が増えていく。そこからチャンスになっていた背景はあるものの、ロング一辺倒になってくると話は別だ。ジャブからの組み立てを取りやめて、大振りのパンチばかりになってしまってはセレッソ大阪の堅守は崩れない。


 無観客は「難しくはない」が、セレッソは“簡単ではない”。


 遠藤はこう語っている。

二宮寿朗

1972年生まれ。愛媛県出身。日本大学法学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。格闘技、ボクシング、ラグビー、サッカーなどを担当。2006年に退社し、文藝春秋「Number」編集部を経て独立。著書に「闘争人〜松田直樹物語」「松田直樹を忘れない」(三栄書房)「岡田武史というリーダー 理想を説き、現実を戦う超マネジメント」(ベスト新書)「サッカー日本代表 勝つ準備」(実業之日本社、共著)などがある。近著に「鉄人の思考法〜1980年生まれ、戦い続けるアスリート」(集英社)。課金制スポーツサイト「SPOAL」編集長。

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