「ヤットさんってやっぱりすごいな」 東口が忘れられない、優勝を決めた試合
第2回
キックオフ前の写真撮影もソーシャルディスタンスを保って行われた 【(C)GAMBA OSAKA】
それが遠藤保仁のリモートマッチにおける率直な印象である。
再開前の練習試合でそのイメージは大体つかんできたつもり。
「お客さんがいてもいなくても、試合に臨むにあたっての気持ちは変わらないですよ。ただ、どうしてもテンポは遅くなりますよね。そうなってくるとデカいのが先制点。絶対的に優位になるっていうのは感じていましたから。ホーム、アウェーがなくなる。特にサッカー専用スタジアムを持っているところはだいぶ違うんじゃないですか。いつも圧を与えているのに、与えられないわけですから」
元々、先行すれば有利に立つスポーツではある。スタンドの「圧」がホームチームを奮い立たせ、アウェーチームをひるませる。先に点を取れば優位に立ち、逆に失っても挽回できる。しかしその利を享受できないとなると、流れをつかみ損ねてしまえばそのままスッと流れてしまう怖さがあるということ。
しかし遠藤からすれば「難しくはない」。いつもどおり、地に足がついた戦いができれば問題ないのだ、と。
悠然に、自然に。
いつものヤットがそこにいる。
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無観客は「難しくはない」が……
背番号7から発信される指針。
しかし次第にチームがロングボールを選択する場面が増えていく。そこからチャンスになっていた背景はあるものの、ロング一辺倒になってくると話は別だ。ジャブからの組み立てを取りやめて、大振りのパンチばかりになってしまってはセレッソ大阪の堅守は崩れない。
無観客は「難しくはない」が、セレッソは“簡単ではない”。
遠藤はこう語っている。
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