連載:SNS時代のメジャーリーガー

ダルビッシュの投球動画がきっかけ!? 野球界に浸透する「ピッチトンネル」

丹羽政善
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真っすぐと同じ高さからカーブを曲げれば…

日本でも耳にする機会が増えている「ピッチトンネル」。ダルビッシュ(写真)の投球動画が理論のベースになったと、バウアーは話す 【Getty Images】

 トレバー・バウアー(レッズ)のYouTube動画を紹介する第4回は、ピッチトンネルについて。

 今回の動画でも触れられている木の幹を使ったピッチトンネルの概念を本人から聞いたのは、2年半前ぐらいのインタビューだったか。

 今ほど広く浸透していたわけではないが、理路整然と説明してくれた。当然である。ピッチトンネルという言葉は存在していなかったが、大学時代から彼は無意識のうちにそれを実践していたのだから。

「高めに真っすぐを投げて、同じ高さからカーブを曲げれば、打者は球種の判別に苦労するはずだと思っていたし、実際そうだった」
 改めてピッチトンネルを簡単に説明すると、米データサイトの『ベースボール・プロスペクタス』が2017年1月に定義したもので、まずホームベースの手前約7メートルの位置に小さな輪があるとイメージする。

 もしも複数の球種がその狭い輪の中を通るなら、打者は球種の判断が困難となり、仮にその輪を通過した時点で球種を判別できたとしても、もはやボールは打者の手元にあり、反応する時間が残されていない――という理論構成になっている。

 輪の位置は、打者が球種を見抜いて反応できる最後の地点という捉え方もできるが、Baseball Savant.comでは、その地点を“コミットポイント”と表現し、距離ではなく時間(ホームベースに達する0.167秒前)を基準としている。

影響を与えたダルビッシュの投球動画

 話が逆にややこしくなったかもしれないが、その理論のベースは、ネットにアップされたダルビッシュ有(カブス)の動画だったと、バウアーは教えてくれた。

※スポーツナビアプリでは、日本語訳付きの解説動画を公開
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著者プロフィール

丹羽政善

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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