
第4回

4年の歳月をかけ、ついに完成した「岡田メソッド」。このメソッドは日本人が世界で勝つためのプレーモデルが詰まったもの。FC今治アカデミーの選手たちへの落とし込みはすでに始まっているが、FC今治のトップチームが「岡田メソッド」によって躍進するには、まだまだ時間がかかりそうだ。インタビュー第4回のテーマはFC今治と日本代表の未来像。岡田武史氏はどのような姿を思い描いているのだろうか。
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フィロソフィーを軸に考える
――「岡田メソッド」によって、自立し、主体的にプレーできる選手を育て、自律したチームを作りたい、ということですが、FC今治のトップチームが自律したチームになるのは、「岡田メソッド」のもとで指導を受けたアカデミーの選手たちが将来、トップチームの主力になるまで待たなければならないですか?
そうだね。もともとは「岡田メソッド」を1年で作って落とし込み、10年目となる2025年ぐらいには、と考えていたんだけど、メソッドを完成させるのに4年もかかっちゃったからね。だから、2025年はちょっと難しいかもしれない。まだ、トップでやれそうな選手は1人しかいないんだよな。やっぱり、どれだけ石を磨いてもダイヤモンドにはならないんだよ。もちろん、きれいな石にはなるよ。でも、それだけではチームは劇的に変わらない。そこにダイヤモンドがひとつ、ふたつ入ってこないとね。やっぱり人口16万人の今治の中からダイヤの原石が出てくる確率は低いわけ。そこは、外から見つけてこないといけない。
――育成年代ではないトップチームの選手たちにも、「岡田メソッド」に基づいた指導をしているのでしょうか?
吉武(博文)が監督だった頃まではやっていた(16年〜18年6月)。練習メニューも一緒に考えたりしていたから。いろいろと頭で考えても、実際にやってみたら不具合がたくさん出るものだから、トップチームの練習で試していたんだ。吉武もそういうの好きだから、やってくれるわけ。トップチームで試していたから、あの頃の選手たちは単語も練習メニューも知っているけど、選手もガラッと変わったから。今の選手たちは知らないんじゃないかな。橋本英郎は『岡田メソッド』を読んでいるらしいけどね。
今はリュイス(・プラナグマ・ラモス監督)がすごく気にかけてくれて、「同じ単語を使いたい」と言ってきて、徐々に使い始めているんだけど、トップチームのサッカーの内容までは規定していない。契約する前に、うちにはこういうフィロソフィーがあって、こういう育成をやっているということをリュイスに説明して、「フィロソフィーだけは絶対に守ってほしい」と。「このフィロソフィーにアグリーするなら契約する」と伝えたら、「大アグリー」だと。
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