連載:日本野球改革案〜団野村が伝えたいこと〜

なぜNPBで待遇改善が進まないのか? FA制度も絡んだ2つの理由

中島大輔
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かなわなかった選手会会長との面会

日本球界の反対されながらメジャーに移籍した野茂は、2度のノーヒットノーランを記録するなど活躍した 【写真:ロイター/アフロ】

 1995年1月17日──。その日の朝、団野村は代理人を引き受ける野茂英雄とともに、日本プロ野球選手会の会長を務める岡田彰布と会う約束をしていた。

「岡田会長が、野茂さんのアメリカ行きに反対しています」

 クライアントである野茂のメジャー移籍について選手会へ相談に行くと、岡田が好ましく思っていないことを知らされた。そこで団は野茂とともに、岡田に直接説明に行こうとアポイントをとりつけた。
 予定していた16日は団、岡田ともに所用が長引き、翌日会うことになった。そして17日の早朝、兵庫県を中心に死者6434人を出した阪神・淡路大震災が発生──。もちろん、岡田との面会はかなわなかった。

「ルール違反をしているんじゃないですか」

 野茂が任意引退という形でメジャーを目指すことを選手会に話しに行くと、そう言われたことを団はよく覚えている。同じ選手の側に立っていると思っていたが、そうではなかった。少なくとも、団はそう感じている。
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著者プロフィール

中島大輔

1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライター、編集者として活動。05年夏、セルティックの中村俊輔を追い掛けてスコットランドに渡り、4年間密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『プロ野球 FA宣言の闇』。2013年から中南米野球の取材を行い、2017年に上梓した『中南米野球はなぜ強いのか』(ともに亜紀書房)がミズノスポーツライター賞の優秀賞。その他の著書に『野球消滅』(新潮新書)と『人を育てる名監督の教え』(双葉社)がある。

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