強打の遊撃手、クローザー、新助っ人…データで導くセ・リーグ後半戦キーマン
各球団の前半戦のデータをもとに、後半戦のキーマンと目される選手をそれぞれ1名ずつピックアップして紹介したい。今回はセ・リーグ編。
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セ・リーグ首位を独走する巨人。押しも押されぬ中心選手・坂本の働きが、後半戦もチームに大きな影響を及ぼす 【写真は共同】
※紹介順は前半戦終了時の順位に基づく
巨人(1位):坂本勇人の一挙手一投足に注目
【データ提供:データスタジアム】
そんな丸と2番打者としてコンビを組む坂本勇人は、キャリアハイのペースで本塁打(25本塁打、横浜DeNA・ソトと1位タイ)を積み重ねて丸に次ぐチーム2位のWARを記録。遊撃手としては破格の打棒を発揮しており、1984年の中日・宇野勝(37本塁打、阪神・掛布雅之とタイ)以来となる遊撃手の本塁打王のタイトルも視野に入れている。
バットで鮮烈な活躍を見せている一方で、やや気になるのがこれまで高い評価を得ていた守備面。守備指標「UZR」で例年トップクラスの数字を残してきた坂本だが、今季はリーグの平均レベルの数字となっており、プラスを生み出せていない。
このまま打力優位型の遊撃手となるのか、それとも守備面での貢献も持ち直していくのか。チームへの影響力が大きい選手だけに、後半戦のプレーに注目が集まる。
DeNA(2位タイ):山崎康晃は夏を乗り越えられるか
【データ提供:データスタジアム】
史上15人目となる通算150セーブにあと1と迫る守護神・山崎康晃までつなぐのが必勝パターンで、山崎は今季もリーグ2位の16セーブ、防御率1.20とチームの勝利に貢献している。セ・パを問わず各球団の抑え投手の不振が目立つ中で、そのクローザーとしての安定感は、他球団に対して大きなアドバンテージになるだろう。
入団以来5年間にわたってクローザーとして結果を残し続けている山崎だが、ひとつの懸念として夏場にセーブ成功率を落とす傾向が挙げられる。特に暑い8月はセーブ成功率が期間ワーストの84.6%。2016年、17年、18年と3年連続でセーブ失敗を経験しており、鬼門となっている。
今季は入団以来初めてカットボールを実戦で投じるなど、変化をいとわない姿勢を見せている。欠かすことのできない必勝リレーの主役として、背番号19が勝負の夏のマウンドに向かう。
阪神(2位タイ):救世主ソラーテに期待
【データ提供:データスタジアム】
阪神に新たに加入するソラーテ。今季はMLB・ジャイアンツでプレーしていた 【Getty Images】
外国人選手は投手陣のガルシア、ジョンソン、ドリス、野手はマルテが主に1軍でプレー。ソラーテがチームに加わると、序列的にマルテが2軍へ押し出される確率が高い。危機感をあおられたマルテが打ち出すようだと、外国人枠の争いが面白くなりそうだ。
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