巨人・山口が「伝家の宝刀」武器に突出 アナリストが選ぶ月間MVP<2019年6月>

データスタジアム株式会社
 連載「アナリストが選ぶ月間MVP」。データスタジアム社の野球アナリストが、さまざまな数値を基に各月のプロ野球月間MVPを選出していく。

 今回は6月分を紹介。セ・パ両リーグでナンバーワンに輝いた選手は誰か!?

6月は5戦4勝の巨人・山口。特に決め球のフォークがさえ渡った 【写真は共同】

 打撃、守備、走塁、そして投球。さまざまな角度から選手を評価する指標がWAR(Wins Above Replacement)だ。WARの示す数字は、控えクラスの選手を起用した場合と比較して何勝分チームに貢献できたかを表す。本企画は、この総合指標WARを用いて両リーグの「月間MVP」、そして新人王の資格を持つ選手による「新人月間MVP」を選出する試みである。

※選出部門:野手部門、投手部門、新人部門(セ・パ両リーグで各1名ずつ選出)
※データは2019年6月終了時点のもの、注釈がなければ6月の月間成績
※新人王の有資格者:海外のプロリーグ経験なし、初めて支配下登録されてから5年以内。投手は前年までの1軍の登板イニング数が合計で30回以内、打者は前年までの1軍の打席数が60打席以内。

セ・リーグ投手部門:山口俊(巨人)

【データ提供:データスタジアム】

 今回は投手部門より発表していく。

 セ・リーグ投手部門のトップは山口俊(巨人)。6月は5試合に先発して4勝0敗、防御率0.77と、エース・菅野智之が本調子ではない中でローテーションを支えた。抜群だったのが伝家の宝刀・フォークで、2ストライク後は実に54%の割合で投じ、38奪三振中28個をこのボールで奪取。被打率も.111と、絶対的なウイニングショットとして打者に立ちはだかった。

 その山口に勝るとも劣らないピッチングを見せたのが、4位の柳裕也(中日)だ。6月は先発した全4試合で7回以上を1失点以下に抑え、防御率0.87を記録。球威の増したストレートと鋭く曲がるカットボールを軸に打者を圧倒し、14日の千葉ロッテ戦(ZOZOマリン)では、自己最多の13奪三振で完投勝利を挙げた。チームの日本人投手では4年ぶりとなる2ケタ勝利も視界にとらえており、エースとしての一本立ちが期待される。

パ・リーグ投手部門:山本由伸(オリックス)

【データ提供:データスタジアム】

 パ・リーグ投手部門は突出した選手が不在の中、6月の全4試合でクオリティースタート(QS)を達成した山本由伸(オリックス)が接戦を制した。平均150キロ超の速球にカットボールやフォークを織り交ぜ、28日の埼玉西武戦(メットライフ)では11奪三振の力投でプロ初完投初完封も記録。打線の援護に恵まれず、防御率2.25ながら1勝1敗に終わったが、先発の役割をきっちり果たし、チームの今季初となる月間勝ち越しに貢献した。

オリックス・山本は6月わずか1勝ながら、登板4試合すべてでQSを達成したのが効いた 【写真は共同】

 2位にランクインしたのは、5月末から1軍に復帰したばかりの岸孝之(東北楽天)。6月は防御率こそ3.12ながら、こちらも先発した全4試合でQSを達成し、安定してゲームをつくった。リーグ最多となる12個の見逃し三振を全てストレートで奪うなど、持ち味の快速球と制球力は健在。先発が予告されていた30日の試合が雨天中止になっていなければ、さらにWARを上積みしてトップに立っていたかもしれない。

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著者プロフィール

日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

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