離脱中の守護神、エースに打線の柱…
データで導くパ・リーグ後半戦キーマン

 両リーグで大型連敗が頻発するなど、さまざまなトピックが生まれた2019年前半戦だったが、オールスターブレークは心機一転して後半戦に臨むいい機会だ。


 各球団の前半戦のデータをもとに、後半戦のキーマンと目される選手をそれぞれ1名ずつピックアップして紹介したい。今回はパ・リーグ編。

リリーフ陣に不安を残すソフトバンク。ここは守護神・森の復帰が待たれる
リリーフ陣に不安を残すソフトバンク。ここは守護神・森の復帰が待たれる【写真は共同】

※データは2019年7月11日現在

※紹介順は前半戦終了時の順位に基づく

ソフトバンク(1位):森唯斗の復帰で盤石の投手リレーへ

【データ提供:データスタジアム】

 2年ぶり8度目となる交流戦優勝を果たし、2位に7ゲーム差をつけて首位を独走中の福岡ソフトバンク。柳田悠岐をはじめ、投打に故障者が続出している中での強さを考えれば、リーグ優勝の最右翼といっても過言ではない。


 不安材料があるとすれば、一つは前半戦でMVP級の打撃を見せたグラシアルがキューバ代表の国際大会に出場するために、一時チームを離れてしまうこと。もう一つが“らしくない”リード時の敗戦の多さだろう。


 ソフトバンクといえば救援陣がリードを守りきる試合運びが特徴で、絶対的守護神だったサファテを欠いた昨季もその点は健在だった。ところが、今季は6回終了時点でリードしていた試合の敗戦が7と、シーズン折り返しの段階で昨季よりも多くなってしまっている。


 この点を改善しうる存在の一人が、6月16日に右背部痛で登録抹消された森唯斗だろう。森の離脱中は甲斐野央、椎野新らフレッシュなメンバーが勝利の方程式を担ったが、ここに守護神の森が戻ってくれば他球団が隙を見いだすのはますます難しくなる。盤石の投手リレーが見られるようになれば、ソフトバンクの覇権奪回は半ば成ったようなものだ。

日本ハム(2位):後半戦も見たい有原航平の“奮投”

【データ提供:データスタジアム】

 前半戦を2位で終えた北海道日本ハム。大胆な守備シフトや、先発投手を早い回で降板させて2番手に長いイニングを投げられる投手を起用するなど、勝利のための方法論模索は今季も続いている。


 そんなチームにあって、前半戦で最も目覚ましい活躍を見せたのは、千賀滉大(ソフトバンク)と並んで2ケタ勝利まであと1つに迫っている有原航平ではないだろうか。


 先発ローテーションに欠かせない存在ではあったものの、ここ2年は防御率4点台後半と物足りない成績だった有原が、ここまでは防御率2.23と成績を改善させている。大きな変化として今季は要所で三振を奪えるようになっていて、得点圏の被打率.131とピンチを迎えても相手に痛打を許さなくなった。もとより四球から崩れるような投手ではなく、三振を奪う力が増したことで、例年にはなかった安定感を発揮しているようだ。


 上沢直之が左膝に打球を受けて今季中の復帰が絶望的で、先発として長いイニングを投げてブルペン陣の負荷軽減を期待できる存在は、もはや有原ただ一人。後半戦も変わらない“奮投”を披露できるかどうかが、チームの行方を左右するだろう。

西武(3位):山川穂高の猛打爆発なるか

【データ提供:データスタジアム】

 得点はリーグトップ、失点はリーグワーストという状況は昨季と変わらない埼玉西武。浅村栄斗が東北楽天に移籍したこともあって得点力が若干落ちたこと、菊池雄星のメジャー移籍、昨年の最多勝投手・多和田真三郎や昨季11勝の榎田大樹の不振が響き、貯金1の3位に甘んじている。


 投手陣では高橋光成や今井達也といった若い力に続くべく、ベテランの奮起が求められるところ。しかし、西武があくまで打のチームであることを考えれば、後半戦のカギを握るのは4番の山川穂高といえそうだ。

打のチームである西武にとって、不動の4番・山川の打棒がそのまま成績に直結してもおかしくない
打のチームである西武にとって、不動の4番・山川の打棒がそのまま成績に直結してもおかしくない【写真は共同】

 自身初の月間MVPを受賞した17年の8月度から19年の6月度まで、計11回の表彰機会で5回受賞するなど爆発力が特徴だが、一方で当たりが止まるとその時期が長いという欠点もある。月間成績を見ると、快音が聞かれなくなった7月はチーム得点も落ち込んでしまい、主砲の不調が打線に影響してしまった可能性は十分に考えられる。


 オールスター直前のソフトバンク3連戦で、トンネルを抜け出す2本塁打を放った山川。9・10月度は2年連続で月間MVPに輝いているだけに、シーズン終盤の猛打に期待したいところだ。


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