アーモンドアイ“5馬身ロス”の発馬不利 福永磨いた新名刀インディチャンプ会心V
2番人気ダノンプレミアムまさかの最下位
4歳の新星インディチャンプ(左)が安田記念勝利 【写真:中原義史】
インディチャンプは今回の勝利でJRA通算10戦6勝。重賞は今年2月のGIII東京新聞杯に続く2勝目。騎乗した福永は12年ストロングリターン以来となる安田記念2勝目、同馬を管理する音無秀孝調教師は同レース初勝利となった。
GI初挑戦で一気のマイル頂点へ 【写真:中原義史】
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「しょうがない。これが競馬です」
アーモンドアイは大外から32秒4の鬼脚で迫るも…… 【写真:中原義史】
発端はスタート直後のアクシデントにあった。横一線の発馬と思った次の瞬間、大外16番枠のロジクライが内側に大きく斜行。「スタートの一歩目はしっかり出たんですが、そのすぐ後に馬が物見をして接触してしまいました。迷惑をかけてしまった馬には申し訳ないです」と騎乗していた武豊。このアオリをモロに受けてしまったのが、隣の15番枠ダノンプレミアムをはじめ、14番枠アーモンドアイ、13番枠ペルシアンナイト、12番枠ロードクエストであり、内・外から挟まれる形となって後退。この4頭にとっては痛すぎる不利だった。ルメールが振り返る。
「いい競馬はできたと思いますが、残念ながらスタートでアクシデントがありました。5馬身くらいのロスだったと思います」
もちろん、このロジクライの斜行がわざとではなく、不慮のアクシデントであることは分かっている。それだけに「GIでスタートはすごく大事。でも、これはしょうがない。これが競馬です」とルメール。むしろ、そんな状況の中で極限とも言える上がり3F32秒4の鬼脚を繰り出し、勝ち馬とタイム差なし(クビ+ハナ差)の3着まで追い上げた相棒の力を称えた。
「運がなかったけど、道中は冷静に走ってくれました。直線もよく伸びたし、よく頑張ってくれました」
アーモンドアイは今後、国枝調教師によると宝塚記念は回避し天皇賞・秋を目指すことになりそう。ジョッキー以上にショックの色をにじませていたトレーナーは「負けるとしたら、これがありうるかなと思っていたパターン。外枠不利なのにもっと不利になってしまった」とポツリ。ただ、レース後の状態については「大丈夫そう」とのことだけに、また秋、リフレッシュしたアーモンドアイがターフに帰ってくることを待ちたい。
ダノンプレミアムはまさかの最下位に終わった 【写真:中原義史】