平成の名助っ人ランキング・総集編 時代を超えて愛された「伝説の選手」も

ベースボール・タイムズ
 スポーツナビが実施してきた「アナタが選ぶ!プロ野球13球団・平成の名助っ人」。日々ご愛用いただいているスポナビユーザーに、平成(1989年〜2019年4月)にプレーした外国人選手を球団ごとに投票していただいた。
 4月29日の広島編からスタート。東京ヤクルトはウラディミール・バレンティン、北海道日本ハムはフェルナンド・セギノール、東北楽天は「レジェンド」アンドリュー・ジョーンズなど、個性豊かな助っ人たちが各球団の1位を飾った。5月11日の近鉄で13球団の結果が出そろった中、改めて各助っ人の得票数とともに「平成」を振り返ってみたい。

阪神・メッセンジャーが最多得票に輝く

今季から日本人選手扱いとなった阪神・メッセンジャー。平成で最も勝利数の多い助っ人投手だ 【写真は共同】

 総投票数31,535件。その中で計2329票を集め、13球団の名だたる助っ人陣の中で最も多くの票を集めたのは、今季で来日10年目を迎えたランディ・メッセンジャー(阪神)だった。

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 2010年に来日。当初は中継ぎ投手としての獲得で、同年は5勝6敗、防御率4.93と平凡な成績に終わった。しかし、2年目からは身長198センチ、体重109キロの巨体から繰り出される力強いボールで安定感抜群のピッチングを披露。2ケタ勝利を7度マークするとともに、最多勝(14年)、最多奪三振(13、14年)のタイトルも獲得。中5日、時には中4日でもマウンドに上がって相手打線をねじ伏せ、今年の開幕戦では球団最長タイとなる5年連続の開幕投手を務めた。

 その間、すっかり日本になじみ、大好物はラーメン。メジャーでは通算5年で4勝のみだったが、日本では昨年までに95勝を挙げ、NPB通算100勝到達も間近。記録的にも平成で最も勝利した助っ人投手である。

得票率8割超を記録したタフィー・ローズ

ローズ(写真左)と中村紀洋の3、4番は、まさに「最強コンビ」だった 【写真は共同】

 メッセンジャー以外に得票数で2000票以上を集めた助っ人は、マット・マートン(阪神、2257票)、タイロン・ウッズ(中日、2177票)の3選手いた。だが、各球団別の得票率で80%を超えたのは、タフィー・ローズ(近鉄、80.39%)のみだった。
 1996年に来日。メジャーでは「中距離バッター」だったローズだが、来日1年目から27本塁打を放つと、4年目の99年には打率3割1厘をマークするとともに40本塁打、101打点で2冠を獲得。そして2001年、中村紀洋との最強コンビを結成した中で本塁打を量産した。王貞治氏に並ぶシーズン55本塁打の日本記録(当時)を達成。劇的なリーグ優勝の原動力となり、リーグMVPも獲得した。寝かせたバットを小刻みに動かす特徴的な打撃フォームからの豪快なアーチに加え、「ヨッシャー!」の絶叫など、感情をむき出しにするプレースタイルは、多くのファンの心をつかんだ。

 NPB在籍13年間で放った通算464本塁打は歴代13位で、外国人選手としてはトップの数字。04年に巨人、07年にはオリックスに移籍したが、やはり「いてまえ打線」での活躍が最も鮮烈だった。多くの近鉄ファンが今でも彼に感謝し、これからも忘れることはないだろう。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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