連載:没後25年…アイルトン・セナの追憶

貴重写真に詰まったセナの魅力 公式フォトグラファーが知る真の姿

田口浩次
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人によって評価が変わるセナ。実際はどんな人柄だったのか。身近で見てきたセナの公式フォトグラファー、サットン・イメージズのマーク・サットンが明かしてくれた 【Mark Sutton/Sutton Images】

 アイルトン・セナを語る時、その評価は人によって大きく違う。ある人は「セナは気難しい」と言い、ある人は「セナは優しい」と言う。またある人は「セナは政治的な動きをする」とも言う。人によって評価が大きく違っているのだ。マクラーレンのチーム代表だったロン・デニスは取材に対して、「セナにとって一番大事なのは家族。次に友人やチーム。そして関係者となっていく」と答えている。その微妙な段階の違いについて、セナの公式フォトグラファーを務めていたサットン・イメージズのマーク・サットンに聞いてみた。

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バーニー・エクレストンからかかってきた電話

 マーク・サットン。イギリス人。2019年のオーストラリアGPでGP取材500戦目を迎えた現役のF1フォトグラファー。兄のキースとともにグランプリフォトグラファーとして働く彼に、サットン・イメージズがセナの公式フォトグラファーとなったきっかけを聞いた。

「これはセナファンなどには知られているけれど、兄のキースが、1981年のブランズハッチサーキットでフォーミュラ・フォードの撮影をしていて、セナの写真を撮影したのが最初だった。セナは『なんで僕の写真を撮るんだ?』と聞き、キースは『ブラジルの雑誌に乗せるブラジル人ドライバーの写真を撮りに来た』と答えた。そしてセナの方から『写真が必要なんだ。今後も僕の写真を撮影してくれないか?』と尋ねられたのがきっかけだ。僕は83年の英国F3、ブランズハッチのレースを撮影に行った。たまたま目の前で、当時チャンピオンを争っていたセナとマーティン・ブランドルの2台が接触コースアウトした。その瞬間を撮影できたことはラッキーだったよ」
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