グランアレグリア異次元スピードで桜V アーモンドアイ超えにルメール「速っ!」

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桜花賞レコード1分32秒7で完勝

グランアレグリアが1分32秒7のレコードで桜花賞V! 【スポーツナビ】

 JRA3歳牝馬クラシック第一弾・第79回GI桜花賞が7日、阪神競馬場1600メートル芝で争われ、クリストフ・ルメール騎乗の2番人気グランアレグリア(牝3=美浦・藤沢和厩舎、父ディープインパクト)が優勝。好位4番手追走から4コーナー手前先頭の積極策で他馬を突き放し、一冠目を手中にした。良馬場の勝ちタイム1分32秒7は、昨年アーモンドアイがマークした1分33秒1を0秒4更新するレコードタイム。

 今回の勝利でグランアレグリアはJRA通算4戦3勝、重賞は2018年GIIIサウジアラビアロイヤルカップ以来となる2勝目。騎乗したルメールは昨年に続く連覇で桜花賞2勝目、同馬を管理する藤沢和雄調教師は04年ダンスインザムード以来の同レース2勝目となった。

騎乗したルメールは昨年のアーモンドアイに続く桜花賞連覇となった 【スポーツナビ】

 一方、1番人気に支持されていた川田将雅騎乗の2歳牝馬チャンピオン・ダノンファンタジー(牝3=栗東・中内田厩舎)は4着敗戦。1着から2馬身半差の2着には和田竜二騎乗の7番人気シゲルピンクダイヤ(牝3=栗東・渡辺厩舎)が入り、さらにクビ差の3着には北村友一騎乗の3番人気クロノジェネシス(牝3=栗東・斉藤厩舎)が入線した。

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「朝日杯FSからこの馬のことをもっと“勉強”しました」

両親の前でのGI制覇、ルメールの喜びも倍増だった 【スポーツナビ】

 阪神の桜は八分から九分咲きといったところ。3月下旬の寒さの影響か、満開まであと一歩というところだったが、グランアレグリアは年明け初戦からその素質、能力を全開してみせた。なにせ、グランアレグリアを目標に満を持して追い出しにかかったダノンファンタジーが、差を詰めるどころか、むしろ離されていく。最後は“完勝”以外の何物でもない形で、3歳最初の女王の座に就いた。

「平成最後の桜花賞でした。クラシックレースはいつも特別です。勝つことができてすごく嬉しいです」

 日本特有の時事ネタも絡ませて喜びを語ったルメールだったが、実はこの日、母国フランスから両親が応援に来ていた。「すごく喜んでくれたし、良かったです(笑)」と、嬉しさは倍増だっただろう。

 話をレースに移そう。2馬身半という差は他馬との決定的な能力の差を感じさせる数字。能力が違っていた、とひと言で言ってしまえばそうなのだが、ハンドリングを誤ればその差が簡単にひっくり返るのが競馬だ。その点、ルメールは前走の敗戦を糧とし、グランアレグリアの最大の武器であるスピードを余すところなく出し切った。

朝日杯FSの敗戦を糧に、今回は持ち味のスピードを余すところなく生かす競馬に徹底した結果の完勝だった 【スポーツナビ】

「朝日杯FSからこの馬のことをもっと“勉強”しました。前回は速い脚を使えなかったので、今回はペースが遅かったですし、早めに大外から仕掛けていきました」

 改めて、前走の朝日杯FS3着後のルメールのコメントを振り返ってみると、「今日は外から来られたときに反応とバランスが悪くなってしまいました」とある。つまり、牡馬相手だったとはいえ、トップスピードまで上げることができずに敗れる不完全燃焼。その苦い経験があったからこそ、今回は4コーナー手前から早くも先頭という、超積極策でアクセルを踏み込んだわけだ。いくら前半のペースが遅かったとはいっても(前半4ハロン47秒7)、こんな競馬はやはり相当な能力と素質がなければできる芸当ではない。

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