バロンドール“5位”のメッシ活躍に思う あいまいな選考基準は権威を落とす
くだらない議論を巻き起こさないために
評価基準の曖昧(あいまい)さが毎年のように議論を呼ぶ理由だ 【Getty Images】
もちろんゴール数や得点率が全てではない。メッシのプレーには安定感や継続性、美しさといったすごさもある。その点、8日のバルセロナダービーで見せたパフォーマンスはスペクタクルなものだった。エスパニョールの守護神ディエゴ・ロペスにわずかなチャンスも与えなかった直接FKによる2ゴールだけでなく、ウスマン・デンベレへのアシスト、数々のチャンスメークに守備面の献身も素晴らしかった。
年間最優秀選手を選ぶ際、選手個々が披露してきた魔法のようなプレーは考慮されているのか。それともチームでの獲得タイトルが最も重要な要素なのか。どちらにしても、そろそろ評価基準を明確化するべきだろう。誰よりも優れたプレーを見せた選手を選ぶのであれば、優勝チームに属している必要はないはずだ。
2018年を通し、いち選手としてモドリッチはメッシより優れていた。そう言い切ることは難しいのではないか。
現時点で重要なのは、今後もくだらない議論が繰り返され、歴史あるこの賞が権威を失うことがないよう、何をもって投票するのか明らかにすることだ。
(翻訳:工藤拓)