連載:ジャパンウイメンズテニス注目選手たち
全仏準優勝の二宮真琴が広島凱旋 「ダブルスを極める」と決めた2018年
大会に臨む日本女子プレーヤー紹介連載の第2回は、今年6月の全仏女子ダブルスで準優勝を果たした二宮真琴(橋本総業)。
二宮は今年5月までシングルスとダブルスの両方で、WTA(女子テニス協会)ツアーを戦っていた。しかし6月以降はダブルスに専念。グランドスラムの大舞台で経験した快進撃と、残った悔しさが、彼女にシングルスを捨て、ダブルスを極める事を決意させた。
小学生時代に誓った「プロになる」決意
6月の全仏オープン女子ダブルスで準優勝した二宮真琴。地元・広島で行われるジャパンウィメンズオープンでの活躍にも期待だ 【写真:アフロ】
「今回のプレーと結果で、ダブルスを極めたいと思いました」
それは今年6月の全仏オープンダブルスで、決勝を戦い終えた時の彼女の言葉。穂積絵莉(橋本総業)と組み、日本人ペアとして初めてグランドスラム準優勝に輝いた24歳の二宮真琴は、報道陣を前にはっきりと宣言した。ここで言う「極める」とは、ダブルスへの専念を意味する。
決意の先に追う夢は、2年後の東京五輪のメダルだ。
二宮が、テニスそのものを「極める」ことを決めたのは、小学校6年生の頃だった。それまでは水泳や、インストラクターの父とともにスキーにも打ち込んだが、テニスを自ら選び取ったその時に、「世界で戦うプロテニス選手になる」ことも心に誓った。
「夢はプロで、私はそれになるんだという感じで」
当時11〜12才の少女が、進む道に迷いを抱くこともなかったという。今でも二宮に近い人々は、彼女の性格を「良い意味で頑固」と言い表すが、そのような固い意志は、10年以上前から変わらぬ彼女の“核心”だ。