森保「OAも含めて競争だと伝えている」 U−21代表、アジア大会メンバー発表
U−21日本代表のメンバー発表会見に臨んだ森保一監督 【スポーツナビ】
森保一監督は、選手の選考基準について「視察を重ねた中で、良いパフォーマンスをしている選手を中心にメンバーを選んだ」とコメント。大会の目標を聞かれると「1試合でも多く試合をして頂点に立つ」としたうえで、「常に考えているのはベスト4以上に入ること」と語った。
また、オーバーエイジ(OA)に関して「できれば次の大会に呼びたい」と、招集の意向を明らかにした。ワールドカップ(W杯)ロシア大会終了後に、OAに立候補した選手たちに関しては「本当にありがたいし、心強い」と語り、「東京五輪世代の選手には、OAの選手も含めて競争だと伝えている」と奮起を促した。
グループCに所属する日本は、8月14日にネパール、16日にパキスタン、19日にはベトナムと対戦する。
アジア大会メンバー20名
小島亨介(早稲田大)
オビ・パウエルオビンナ(流通経済大)
DF:
板倉滉(ベガルタ仙台)
杉岡大暉(湘南ベルマーレ)
立田悠悟(清水エスパルス)
原輝綺(アルビレックス新潟)
岡崎慎(FC東京)
MF:
三好康児(北海道コンサドーレ札幌)
長沼洋一(FC岐阜)
神谷優太(愛媛FC)
三笘薫(筑波大)
初瀬亮(ガンバ大阪)
遠藤渓太(横浜F・マリノス)
舩木翔(セレッソ大阪)
岩崎悠人(京都サンガFC)
松本泰志(サンフレッチェ広島)
渡辺皓太(東京ヴェルディ)
FW:
前田大然(松本山雅FC)
旗手怜央(順天堂大)
上田綺世(法政大)
西野監督からいろいろなことを学んだ
森保監督は「U−20W杯のメンバーから東京五輪代表に選びたかった」と舩木の選出理由を説明 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
――東京五輪まで2年というタイミングで、この暑さや過密日程など、良いシミュレーションになると思うが、今大会の狙いや目標は?
今大会は暑い中で、日程的にもかなりハードな日程の中やらなければいけないという部分では、東京五輪の本大会に向けて、良いシュミレーションになると思います。選手にとっても良い経験ができると思っています。
目標としては1試合でも多くやるということ。1試合1試合の結果にこだわるということ、これは今までどおり選手に要求しながらやっていきたいと思っています。
――Jリーグも期間中で選手の選考には悩んだと思うが、どのような基準で選手を選んだのか? また、チームを率いるうえで順位の目標があれば教えてほしい。
アジア大会だけではなく、東京五輪世代の活動の時には、毎回いろいろな条件があって選手を選んでいくということでやってきました。今回もその条件の中でベストな、今後につながるメンバー選考をしてきました。視察も多く重ねていますし、その中で良いパフォーマンスをしている選手を中心にメンバー選考をしています。
これまでの選考については、そのときにベストということに間違いはないですけれど、将来というか、五輪本大会を踏まえて、ラージグループとして捉えて、各大会ごとにメンバーを大幅に変えながら、多くの選手に経験を積んでもらい、全体の底上げをしながら、最終的に東京五輪の本大会に一番強いチームを作れるように。そう思って活動しています。今回も次につながる、ベストな選択だと思っています。
目標に関しては、1試合でも多く(戦い)、最終的に頂点に立つということを考えてやっていきたいと思います。常々考えているのは、ベスト4以上に入りたいということです。アジア大会でもベスト4には入りたいと思っています。なぜかというと、東京五輪は予選なく本大会に参加できますけれど、世界の大会に参加していくということを考えると、A代表のW杯を含めて、ベスト4以上が世界につながっていく。そういう捉え方を大会ごとに考えています。アジア(の予選)を突破することは非常に難しいことだと思いますし、世界では常に日本代表チームがいろいろなカテゴリーで大会に参加するということ、出て行くということを考えていきたいと思います。A代表については、W杯の参加国数が変わったりとかもありますけれど、それ以外ではそう思っています。
――今回、舩木翔と岡崎慎がそれぞれ初めて招集された。彼らをどこで見初めたのかと期待していることを教えてほしい。(川端暁彦/フリーランス)
舩木については、東京五輪の代表チームが立ち上がったときから、U−20の世界大会(W杯)に行った選手はどこかで招集して、見たいという思いがありました。その中で、招集するタイミングですとか、本人の状態とか、トップチームではなかなかやれていないんですけれど、J3の方(C大阪U−23)でプレーできていること、状態もいいということで今回は招集しました。
岡崎については、FC東京で試合にコンスタントに出ていますし、確固たるレギュラーではないと思いますけれど、試合に出場しているときのプレーを見て、一度招集して一緒に活動し、実力を見てみたいと思って招集しました。
――チーム作り、戦術面で新たにトライしたいことがあれば教えてほしい。また、前回帯同できなかったトゥーロン(国際大会)についてはコーチングスタッフからどういう総括や情報の共有がなされたのか。(飯尾篤史/フリーランス)
これまでわれわれがやってきたこと、そしてこれからやっていくことという部分では、積み上げてきたところはさらにしっかり積み上げていきたいと思います。私がロシアのW杯にスタッフとして帯同させてもらって、西野(朗前)監督からいろいろなことを学びました。戦術的なところも今までやっていた形プラス、システムだけではないですけれど、システム上もいろいろな変化をもって戦いを挑むというトライは、今大会でどうするかというのは分からないですけれど、チーム作りをしていくうえでトライしていきたいと思っています。
私はトゥーロン国際大会には帯同できませんでしたけれど、スタッフから聞いているのは、東京五輪チームとしての積み上げは確実にできている、戦術の浸透という意味では。また新たな選手が入って、チームにどういう影響をもたらすのかもポジティブなものだったと聞いていますし、コンセプトの部分でもより意思統一しながらできていたと聞いています。ただ、結果的に主導権を握っていても、自分たちのミスから流れを失うという課題も残っているので、そういう部分でやるべきことをやるのと、チーム、個人のクオリティーをもっともっと上げていかなければいけないと聞いています。