海外競馬メディアにカルチャーショック 香港のホースマンたちからもらった勇気

山本智行

いざ香港チャンピオンズデーへ

香港競馬の春の祭典「チャンピオンズデー」で様々なホースマンたちとの出会いがあった 【提供:山本智行】

 何でも見てやろう。そう、思い立って香港へ飛んだ。何しろ、香港競馬春の大一番「クイーンエリザベス2世カップ」は今年から「チャンピオンズマイル」と「チェアマンズスプリント」も同日開催となり、GI・3レースの豪華版。「チャンピオンズデー」(4月29日、シャティン競馬場)として開催されたのだから行くしかない。

 到着したのは週半ば。アルアイン、ファインニードルなどの日本馬を中心に取材したが、主催者の香港ジョッキークラブのおもてなしにも感謝感激だった。頻繁に共同会見の場を設けてくれ、モレイラ、パートンといったトップ騎手やジョン・サイズ調教師らの生の声を聞くこともできた。そのかいあって、今回も様々な人と交流することができた。

地元の星デレク・リョン騎手とフランキー・ロー調教師

地元期待の若手騎手、デレク・リョン(右)はリーディング4位と健闘中 【提供:山本智行】

 まずは地元の星、デレク・リョン騎手と開業1年目のフランキー・ロー調教師との再会は格別だった。2人に会うのは昨年12月のハッピーバレー競馬場以来。そのとき「今後の香港競馬の顔になりそうなホースマン」として取り上げたが、ロー調教師はその後も勝利を積み重ね、2017/18年シーズン(5月6日現在)で大きな節目となる「50勝」を突破し、師匠のサイズ調教師に次ぐ2位と躍進。若きイケメン騎手のリャンもモレイラ、パートンの2強には大きく離されながらも31勝を挙げ、激戦区の中で4位と健闘している。再会は出会い以上にうれしいものだ。

フランキー・ロー調教師(左)は今シーズン大台の50勝を突破し、リーディング2位と躍進(右は筆者) 【写真:仲真吾】

 しかもレース当日の1レースで高配も運んでくれた。この2人がタッグを組んだ単勝13倍のミッドナイトプロミスが勝ち、祝儀で勝った3連単が何と何と4万2000円ほどついたのだ。

 ロー調教師は続く2レースも単勝11倍の伏兵馬で連勝。その後も馬券に貢献しており“ローころがし”をしていればかなり儲かったはず、と悔しがっても後の祭り。人生はそんなに甘いものではなく、最終10レースが終わるころには香港ドルは、ほとんど溶けてなくなっていた。

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著者プロフィール

やまもと・ちこう。1964年岡山生まれ。スポーツ紙記者として競馬、プロ野球阪神・ソフトバンク、ゴルフ、ボクシング、アマ野球などを担当。各界に幅広い人脈を持つ。東京、大阪、福岡でレース部長。趣味は旅打ち、映画鑑賞、観劇。B'zの稲葉とは中高の同級生。

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