オールブラックスの新星・ラウマペ 「代表にいられるようにベストを尽くす」

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スーパーラグビーで活躍し、NZ代表に選出

スーパーラグビーの活躍で、オールブラックスに選ばれたラウマペ 【赤坂直人/スポーツナビ】

 2017年2月25日のスーパーラグビー開幕戦、サンウルブズ(日本)は、前年王者のハリケーンズ(ニュージーランド)に17対83と完敗を喫した。
 WTBジュリアン・サベア、SOボーデン・バリットらオールブラックスの常連選手が並ぶ中で、特にインパクトを残したのがCTBのンガニ・ラウマペだった。16年にスーパーラグビーデビューを果たしたばかりの24歳は、177センチ、103キロの体格で爆発的な走りを披露。日本のラグビーファンを驚かせた。

 ラウマペは、サンウルブズとの開幕戦以降も次々とトライを重ね、17年シーズンのトライ王(15トライ)に輝いた。そして、7月にオールブラックスに選ばれて代表デビュー。一気にスターダムを駆け上がった。

「子供のころからラグビーをやっていて、兄弟もラグビーをやっていました。高校の試合が終わってからも、兄のクラブチームでプレーしていました。(日本の子どもたちには)僕もそうだったように楽しむことが大事だと思います。あとは一生懸命にラグビーをプレーしてほしいですね」
 そう振り返るラウマペは15人制だけでなく、13人制のリーグラグビーも経験。タックルされても倒れない力強さとともに、一瞬の加速、パスセンスも持ち合わせている。
「パワーをつけるためのトレーニング、スピードをつけるためのトレーニングを一生懸命にやっています」と、さらなる飛躍を目指す。

「力の限り、ベストなパフォーマンスを」

「ワールドカップのタイミングで、オールブラックスにいられるように」と語っている 【写真:ロイター/アフロ】

 15年ワールドカップでオールブラックスが連覇を達成した際には、次回ワールドカップの代表候補としてラウマペの名前が挙がることはなかった。だが、17年シーズンの活躍によって、19年ワールドカップ日本大会出場の可能性が一気に高まってきた。
 それでも、寡黙なラウマペは謙虚に語る。
「ワールドカップのタイミングで、オールブラックスにいられることがもっとも重要です。代表スコッドにいられるように、力の限り、ベストなパフォーマンスを出していきたいです」

 多彩なオフロードパスが持ち味のソニー・ビル・ウィリアムズや、堅実性と万能性を併せ持つライアン・クロッティ、WTBでも活躍する20歳のリエコ・イオアネと、オールブラックスのCTBの座を争うライバルは多い。ただ、ラウマペのパワフルな走りは彼らとは違う輝きを放っている。

 18年11月には、日本代表がオールブラックスと対戦する。桜の戦士の前に立ちはだかるメンバーの中にラウマペの姿はあるのだろうか。そして、ワールドカップ日本大会では――。注目して、その時を待ちたい。

(取材・文:安実剛士/スポーツナビ)
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