オールブラックスの新星・ラウマペ 「代表にいられるようにベストを尽くす」
スーパーラグビーで活躍し、NZ代表に選出
スーパーラグビーの活躍で、オールブラックスに選ばれたラウマペ 【赤坂直人/スポーツナビ】
WTBジュリアン・サベア、SOボーデン・バリットらオールブラックスの常連選手が並ぶ中で、特にインパクトを残したのがCTBのンガニ・ラウマペだった。16年にスーパーラグビーデビューを果たしたばかりの24歳は、177センチ、103キロの体格で爆発的な走りを披露。日本のラグビーファンを驚かせた。
ラウマペは、サンウルブズとの開幕戦以降も次々とトライを重ね、17年シーズンのトライ王(15トライ)に輝いた。そして、7月にオールブラックスに選ばれて代表デビュー。一気にスターダムを駆け上がった。
「子供のころからラグビーをやっていて、兄弟もラグビーをやっていました。高校の試合が終わってからも、兄のクラブチームでプレーしていました。(日本の子どもたちには)僕もそうだったように楽しむことが大事だと思います。あとは一生懸命にラグビーをプレーしてほしいですね」
そう振り返るラウマペは15人制だけでなく、13人制のリーグラグビーも経験。タックルされても倒れない力強さとともに、一瞬の加速、パスセンスも持ち合わせている。
「パワーをつけるためのトレーニング、スピードをつけるためのトレーニングを一生懸命にやっています」と、さらなる飛躍を目指す。
「力の限り、ベストなパフォーマンスを」
「ワールドカップのタイミングで、オールブラックスにいられるように」と語っている 【写真:ロイター/アフロ】
それでも、寡黙なラウマペは謙虚に語る。
「ワールドカップのタイミングで、オールブラックスにいられることがもっとも重要です。代表スコッドにいられるように、力の限り、ベストなパフォーマンスを出していきたいです」
多彩なオフロードパスが持ち味のソニー・ビル・ウィリアムズや、堅実性と万能性を併せ持つライアン・クロッティ、WTBでも活躍する20歳のリエコ・イオアネと、オールブラックスのCTBの座を争うライバルは多い。ただ、ラウマペのパワフルな走りは彼らとは違う輝きを放っている。
18年11月には、日本代表がオールブラックスと対戦する。桜の戦士の前に立ちはだかるメンバーの中にラウマペの姿はあるのだろうか。そして、ワールドカップ日本大会では――。注目して、その時を待ちたい。
(取材・文:安実剛士/スポーツナビ)
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