知念雄、スクラムの奥深さを学ぶ日々 「1回の練習から成長できるように」

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19年W杯出場へ「手応えは全然ありません」

日本で開催される19年W杯出場を目指し、経験を重ねている 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 知念がラグビーを本格的に始めてからまだ4年目ということを考えると、驚異的なスピードで成長しているのだが、本人は現状に満足していない。

「焦るのも良くないですけど、落ち着いてはいられません。日本代表の主力はサンウルブズに行っていますし、ほかにも良いPRはたくさんいます。キャリアの長さは関係なく、もっともっとアピールしていかないと」

 2019年、日本開催のW杯出場を目指す気持ちもあるが、自身の状況を冷静に見つめている。

「現段階では手応えは全然ありません。今回も具智元(ホンダ)たちのケガもあって拾ってもらった形なので。今のままでは口だけになってしまいます。代打のような状況から、日本代表、サンウルブズに入れるように毎回、毎回の練習に集中する。僕は常に、やるしかないです」

ハンマー投げから転向して4年目

体格を生かしたタックルでも存在感を示した知念(中央奥) 【築田純】

 ハンマー投げで高校、大学と日本一に輝き、東芝入社後に本格的にラグビーを始めたという異色の経歴を持つ知念。183センチ、125キロという体格を誇り、誰もがポテンシャルの高さを認めるが、19年W杯出場のためには実績を重ね、首脳陣の信頼を得る必要がある。

「練習から丁寧に見ていただいています。それはチャンスなので、毎回の練習で『おっ』と思われたい。キャリアが短い分、1回の練習で大きく成長できるように……とにかく、やるしかないです」

 ラグビーを始めた時に立てた期間ごとの目標では、「17年に日本代表スコッド入り」と記していたと言う。現在、日本代表5キャップを獲得しているが、いずれもサンウルブズの選手が不在だった時のもの。サンウルブズの選手が合流する6月、11月の日本代表入りに向けて、知念は目の前の一歩にすべてをかける。

(取材・文:安実剛士/スポーツナビ)

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