ガーミンから弾道測定器『Approach R50』発売 シミュレーションゴルフは4万3000コース搭載

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【弾道計測器『Approach R50』】

11月28日、ガーミンジャパンは新たな弾道測定器「Approach R50」を発売した。ガーミンといえば時計型のゴルフ用GPS距離計「Approach S70」やレーザー距離計「Approach Z30」、パーソナルユースで持ち運びに便利な弾道測定器「Approach R10」などのプロダクトと「Garmin Golf アプリ」を連動させることで、ゴルフにおける【準備】【実践】【振り返り】をサポートする「Garmin Golf エコシステム」によりデータでゴルファーが自分を管理でき、より効率のよい練習もできるようになって、より早くスコアアップへの道が開けるという好循環を提供している。その好循環のひとつとして、ラインアップに加わったのが弾道測定器「Approach R50」ということになる。今回は、その「Approach R50」を紹介する。

測定指標は20項目 ディスプレイ搭載で簡単操作 バッテリーで約4時間稼働

【Approach R50】

「Approach R50」は、ゴルファーが専用 キャリーケースで持ち運べる(419.1 × 269.2 × 190.5ミリ、4.1kg)サイズで、3つのハイスピードカメラ が内蔵され、ボールの弾道を測定する。さらにヘッドのフェース面に付属のクラブステッカーを貼付することで、クラブの測定も可能となる弾道測定器だ。計測は20項目にわたり、これらの項目が、本体上部の10インチのディスプレイに表示され、さらにインパクト前後のヘッドの動きが動画で表示される。一連の表示項目やヘッド挙動を映し出す動画などは、弾道測定器としては十分な機能であり、それが10インチディスプレイ上のタッチパネルで感覚的に操作できる点も特筆に値する。もちろん、表示項目もすべてではなく、アレンジできるから、見たい計測値だけ選んで表示することも可能だ。

【Approach R50】

◆ボール計測データ項目
 トータル飛距離
 キャリー飛距離
 トータル偏差角
 トータル偏差距離
 キャリー偏差角
 キャリー偏差距離
 最高到達点
 ボールスピード
 打ち出し角
 打ち出し方向
 バックスピン
 サイドスピン
 スピン量
 スピン軸
◆クラブ計測データ項目
 ヘッドスピード
 アタックアングル
 クラブパス
 クラブフェース角
 フェーストゥパス
 スマッシュファクター(ミート率)

それに加え、「Approach R50」は、バッテリーで約4時間稼働するため、オールインワンでありながら、それ自体で弾道測定が可能なスタンドアローンな弾道測定器といえる。

【Approach R50】

といいながら、「ApproachR50」は本体背面にHDMIのアウトプット端子が備えられている。つまり、10インチの搭載ディスプレイだけでなく、モニターやプロジェクターに接続し、大画面でボールの飛び姿やヘッド軌道、そして弾道測定結果を確認することができる。スタンドアローンで使用するも良し、大画面に映し出して弾道測定するも良し。様々な環境で使用できるのが「Approach R50」といえるだろう。

「Approach R50」はシミュレーションゴルフ搭載 サブスクで4万3000コース

【「Approach R50」はシミュレーションゴルフ搭載】

もう一つ、特筆すべき「Approach R50」の機能がある。それは「Approach R50」は弾道測定器としての機能だけではなく、シミュレーションゴルフの機能を搭載していることだろう。世の中に流通する弾道測定器にもシミュレーションゴルフの機能が搭載されている機種は多いが、そのコース数は10コース未満が多い。

一方で「Approach R50」でラウンドできるゴルフ場は4万3000コース。つまり、世界中のありとあらゆるゴルフ場が体験できるといっても過言ではない。

これはガーミンが提供するゴルフシミュレーター「Home Tee Hero」という「ガーミンゴルフメンバーシップ」のサービスのひとつで、月額1180円(税込)、年間1万1800円(税込)のサブスクを利用することで、4万3000コースのラウンドが楽しめるというもの。この「Home Tee Hero」機能は、ガーミンのゴルフデバイスのユーザーで「グリーン傾斜表示」機能などを目的に既にサブスクを利用しているゴルファーは、追加料金なしで利用できる。

本体のディスプレイには弾道測定の結果を表示しながら、プロジェクターを活用してスクリーンに映し出されたコースでのシミュレーションゴルフを楽しむ。それが世界中のゴルフ場でバーチャルラウンドができるというから、驚きが隠せない。弾道測定器としてだけではなく、シミュレーションゴルフ機器としての「Approach R50」が、如何に革新的なプロダクトか、是非体験してもらいたい。

個人使用でも施設でもゴルフショップでも活躍する「Approach R50」

【Approach R50】

先述した「ガーミンゴルフメンバーシップ」は基本的に個人のゴルファーが対象となっており、既存サブスク利用者も個人のゴルファー。つまり、「Approach R50」は、これだけの機能を有しながら、ゴルフにこだわり自宅に試打室を構えたい一般のゴルファーや、個人事業主としてレッスンを生業としているインストラクターやプロゴルファーが使用することを見据えて、一般のゴルフショップでも販売される。

価格は85万8000円。これがリーズナブルと解釈できる理由がある。それは、他社の同等機種と比較して、弾道測定器を稼働させるためのアプリをインストールした外部のパソコンやタブレットを用意する必要がない。さらに、専門的な知識を要するアプリがないから、自宅の試打室に導入しても、インストラクターがレッスン用に購入しても、アプリに慣れるための時間が短くスムーズに使用を開始できる。

これまで弾道測定器はクラブ販売に欠かせないツールとして地歩を固めてきた歴史がある。つまり、プロの販売員が使うことが前提だった。それが、誰でも簡単に、何処でも使える。それに加え、シミュレーションゴルフというゴルフの新しい楽しみを加えたのが「Approach R50」となる。「Approach R50」が1台あれば、こだわりゴルファーでもインストラクターでも、プロの販売員でも、いま流行りのインドア施設でも満足することは間違いないだろう。
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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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